パシフィックサプライが歩行分析計ゲイトジャッジシステムG2のサブスクリプションサービスを開始、医療機関向けに客観的な歩行評価を提供

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

パシフィックサプライが歩行分析計のサブスクリプションサービスを開始
ゲイトジャッジシステムG2は装具装着者の歩行を客観的に評価
医療機関向けのサービスで、最低利用期間は1年間

ゲイトジャッジシステムG2のサブスクリプション開始

パシフィックサプライ株式会社は、2024年10月1日より歩行分析計「ゲイトジャッジシステム G2」のサブスクリプションサービスの受付を開始する。このサービスは医療機関を対象としており、装具に取り付けることで装具装着者の歩行を客観的に評価することが可能となる。本体のサブスクリプション料金は月額44,000円（税込）となっている。^[1]

ゲイトジャッジシステム G2は、コンパクトな本体と専用ケースが付属しており、省スペースでの設置・計測が可能だ。ワイヤレス仕様のため歩行訓練の妨げにならず、専用タブレットを使用することで計測からデータの保存までをその場で行うことができる。これにより、即座に計測データの確認・フィードバックが可能となっている。

本サービスでは、歩行訓練の様子を撮影した動画、足関節の関節角度、装具にかかる底屈モーメント、角速度、加速度の計測が可能だ。さらに、オプションとして研究用筋電センサを月額22,000円（税込）で契約することで、最大6台の筋電波形も同時に計測できる。最低利用期間は1年間となっており、契約期間満了後は1ヶ月ごとの自動更新となる。

ゲイトジャッジシステムG2の機能まとめ

	本体	オプション（筋電センサ）
月額料金	44,000円（税込）	22,000円（税込）
主な機能	歩行訓練動画撮影、関節角度計測、底屈モーメント計測	筋電波形計測（最大6台同時）
対象	医療機関	研究用途
特徴	ワイヤレス、専用タブレットでデータ管理	本体と併用が必要
最低利用期間	1年間	1年間

ゲイトジャッジシステムG2の詳細はこちら

底屈モーメントについて

底屈モーメントとは、足関節の動きに関連する力学的な概念であり、主に歩行分析において重要な指標となる。以下に底屈モーメントの主な特徴を示す。

足関節が底屈（つま先を下に向ける動き）する際に生じる回転力
歩行中の推進力や安定性に影響を与える重要な要素
装具の効果や歩行の改善度を評価する際の重要な指標となる

ゲイトジャッジシステムG2では、この底屈モーメントを計測することで、装具装着者の歩行状態をより詳細に分析することが可能となる。これにより、リハビリテーションの進捗評価や装具の調整に客観的なデータを活用でき、より効果的な治療計画の立案や実施が期待できる。底屈モーメントの計測は、歩行改善のための重要な指標として、医療現場で広く活用されている。

歩行分析計のサブスクリプションサービスに関する考察

ゲイトジャッジシステムG2のサブスクリプションサービス開始は、医療機関にとって最新の歩行分析技術を導入しやすくなる点で評価できる。初期投資を抑えつつ、常に最新のソフトウェアや機能にアクセスできることは、医療の質の向上につながるだろう。一方で、長期的には従来の買い取り方式と比較してコストが高くなる可能性があり、医療機関の経営面での検討が必要になると考えられる。

今後の課題として、データセキュリティやプライバシー保護の強化が挙げられる。患者の歩行データや動画は極めて個人的な情報であり、その管理と保護には細心の注意が必要だ。これに対しては、データの暗号化やアクセス権限の厳格な管理、定期的なセキュリティ監査の実施などが有効な解決策となるだろう。

将来的には、AIを活用した歩行パターンの自動分析や、遠隔でのリハビリテーション指導への応用が期待される。また、他の医療機器やシステムとのデータ連携機能の追加により、より包括的な患者ケアが可能になるだろう。パシフィックサプライには、これらの新機能の開発と、ユーザーフィードバックを活かした継続的な改善を期待したい。

参考サイト

^ PR TIMES. 「【サブスクリプションサービス「ゲイトジャッジシステム G2」】装具に取り付ける歩行分析計「ゲイトジャッジシステム G2」のサブスクリプションサービスを開始します。 | パシフィックサプライ株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000042.000132758.html, (参照 24-10-01).

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