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日科技連が第53回信頼性・保全性・安全性シンポジウムの各賞受賞を決定、ものづくり日本を支える技術者の成果を評価

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

日科技連が第53回信頼性・保全性・安全性シンポジウムの各賞受賞を決定、ものづくり日本を支える技術者の成果を評価

PR TIMES より


記事の要約

  • 日科技連が第53回信頼性・保全性・安全性シンポジウムの各賞受賞を決定
  • 優秀報文賞、優秀事例賞、奨励報文賞、奨励発表賞を授与
  • ものづくり日本を支える研究者・技術者の成果を評価

第53回信頼性・保全性・安全性シンポジウムの各賞受賞決定

一般財団法人日本科学技術連盟は、2024年7月18日~19日にオンライン・ライブ配信で開催された「第53回信頼性・保全性・安全性シンポジウム」の各賞受賞を2024年9月25日に決定した。このシンポジウムでは、ものづくり日本を支える研究者・技術者による研究・経験・実践事例が発表報告されており、参加者からの投票結果をもとに厳正な審査が行われたのだ。[1]

今年度は「優秀報文賞」「優秀事例賞」「奨励報文賞」「奨励発表賞」の4つの賞が授与されることとなった。これらの賞は、理論・方法などに新しい知見を有する内容や、信頼性業務の遂行上裨益をもたらす内容を有する優れた発表に与えられるものだ。学術/技術貢献賞については該当者がなかったとのことである。

優秀報文賞を受賞したのは、トヨタ自動車株式会社の白石英樹氏による「Bayesian Active Learningを用いたリジッドアクスルサスペンションのセットベース設計法」という報文だ。この報文は、開発・構想設計段階において複数の性能目標を満足する諸元の成立範囲を明らかにするセットベース設計に関する取り組みを報告したものである。

第53回信頼性・保全性・安全性シンポジウム受賞者まとめ

優秀報文賞 優秀事例賞 奨励報文賞 奨励発表賞
受賞者 白石 英樹 西森 久雄、武藤 潤、古川 智之 中道 徳馬、竹中 国浩 江本 遼平
所属 トヨタ自動車株式会社 トヨタ自動車株式会社 株式会社安川電機 株式会社小松製作所
タイトル Bayesian Active Learningを用いたリジッドアクスルサスペンションのセットベース設計法 市場環境下の車載電子部品のはんだ熱疲労予測法の適正化 有限要素法解析を用いた電子機器の耐振性評価手法 ツース脱落/転石検知支援システムによるお客さまの現場の生産性・安全性向上
各賞受賞の詳細はこちら

Bayesian Active Learningについて

Bayesian Active Learningとは、機械学習のアプローチの一つで、効率的にデータを収集し学習モデルを改善する手法のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • 不確実性の高いデータポイントを優先的に選択
  • 少ないデータ数で高精度なモデルを構築可能
  • 人間の専門知識と機械学習を組み合わせて活用

優秀報文賞を受賞したトヨタ自動車の白石氏の研究では、このBayesian Active Learningを用いてリジッドアクスルサスペンションの設計に適用している。この手法により、複数の性能目標を同時に考慮しながら、効率的に実行可能な設計領域を探索することが可能となった。これは、自動車設計における新たなアプローチとして注目されているのだ。

第53回信頼性・保全性・安全性シンポジウムに関する考察

第53回信頼性・保全性・安全性シンポジウムで発表された研究や事例は、日本のものづくり産業の高度化と競争力強化に大きく貢献する可能性を秘めている。特に、Bayesian Active Learningを用いた設計手法やはんだ熱疲労予測法の適正化など、先進的な技術や手法の実用化が進んでいることは注目に値する。これらの成果が広く産業界に普及することで、製品の信頼性向上や開発期間の短縮などの効果が期待できるだろう。

一方で、こうした高度な技術や手法を効果的に活用するためには、企業内での人材育成や組織体制の整備が課題となる可能性がある。特に、AI・機械学習を活用した手法については、専門知識を持つ人材の確保や、従来の設計プロセスとの融合が必要となるだろう。今後は、こうした新技術の導入に伴う組織的な課題にも注目し、その解決策を模索していく必要があるのではないだろうか。

また、今回のシンポジウムではオンライン・ライブ配信形式で開催されたが、こうしたデジタル技術を活用した知識共有の場の重要性は今後さらに高まると考えられる。信頼性・保全性・安全性に関する知見を、より広範囲に、より迅速に共有できる仕組みづくりが求められるだろう。日科技連には、こうした時代のニーズに応じた、新しい形式のシンポジウムの在り方についても検討を進めてほしい。

参考サイト

  1. ^ PR TIMES. 「「第53回 信頼性・保全性・安全性シンポジウム」各賞受賞決定! | 一般財団法人日本科学技術連盟のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000050.000027520.html, (参照 24-10-08).

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