横浜市観光協会がユニバーサルツーリズム研修を開催、観光地のバリアフリー化を推進

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

横浜市観光協会がユニバーサルツーリズム研修を開催
障がい者や高齢者に配慮した観光地づくりを促進
座学と体験を通じて介助技術や対応を学習

横浜市観光協会がユニバーサルツーリズム研修を実施、観光地のバリアフリー化を推進

公益財団法人横浜市観光協会は、障がいの有無や年齢にかかわらず全ての人が安全で快適に観光できる「ユニバーサルツーリズム」を促進するため、観光関連事業者向けの研修を2024年11月1日に開催すると発表した。この研修は、帆船日本丸・横浜みなと博物館訓練センターにて実施される予定だ。^[1]

研修内容は座学と体験の2部構成となっており、座学ではユニバーサルツーリズムの概要や事業者が即座に取り組める事例紹介、当事者からの講話などが予定されている。体験研修では、アイマスクを使用した視覚障がい者の手引き体験や車いすサポート体験、電動カートの紹介などが行われる予定だ。

講師には、ユニバーサルツーリズムの国内第一人者である渕山知弘氏を招聘している。渕山氏は22年間にわたりバリアフリーツアーの運営に携わってきた経験を持ち、2010年には「世界初！視覚障がい者夢の自転車運転ツアー」を企画し、第2回ジャパン・ツーリズム・アワード国内領域優秀賞を受賞した実績がある。

ユニバーサルツーリズム研修の概要

項目	詳細
開催日時	2024年11月1日(金) 13時30分～17時00分
会場	帆船日本丸・横浜みなと博物館訓練センター第１・２会議室
座学研修内容	ユニバーサルツーリズムの概要、事例紹介、当事者からの講話など
体験研修内容	視覚障がい者手引き体験、車いすサポート体験、電動カート紹介
講師	株式会社プランニングネットワークユニバーサルツーリズムアドバイザー渕山知弘氏

心のバリアフリー認定制度について

心のバリアフリー認定制度とは、観光庁が実施している制度で、ソフト面のバリアフリー対応や情報発信に積極的に取り組む観光施設を認定するものだ。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

2021年9月にスタートし、全国で515施設が認定
認定マークを広報・PRに使用可能
高齢者や障がい者にとって安全で快適な旅行環境の目印

横浜市内では現在13ヶ所のホテル・観光施設が認定されている。横浜市観光協会は、認定基準をクリアするために必要な研修受講の機会提供や情報発信などの支援を行っている。これらの取り組みにより、横浜市全体のバリアフリー観光の質的向上が期待される。

ユニバーサルツーリズム研修に関する考察

横浜市観光協会によるユニバーサルツーリズム研修の実施は、観光業界全体のバリアフリー意識向上に大きく貢献すると考えられる。特に、座学と体験を組み合わせた研修内容は、参加者が理論と実践の両面から学べるため、実際の現場での対応力向上に直結するだろう。また、ユニバーサルツーリズムの第一人者を講師に招いていることも、研修の質を高める要因となっている。

一方で、今後の課題として、研修を受けた事業者が実際にどの程度バリアフリー対応を実践できているかを追跡調査する必要がある。また、一回限りの研修だけでなく、定期的なフォローアップ研修や、最新のバリアフリー技術や事例を学ぶ機会を設けることも重要だ。これらの継続的な取り組みにより、横浜市全体のユニバーサルツーリズムの質が向上していくと考えられる。

今後期待したいのは、この研修をモデルケースとして、他の地域でも同様の取り組みが広がっていくことだ。また、観光業界だけでなく、公共交通機関や飲食業など、観光に関連する他の業種との連携も重要になってくるだろう。横浜市がユニバーサルツーリズムの先進地域として、全国的なモデルとなることを期待したい。