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【CVE-2024-9911】D-Link DIR-619Lファームウェアに古典的バッファオーバーフロー脆弱性、情報漏洩やDoSの危険性

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • D-Link DIR-619Lに古典的バッファオーバーフロー脆弱性
  • CVSS v3基本値8.8(重要)、v2基本値9.0(危険)
  • 情報取得、改ざん、DoS状態の可能性あり

D-Link DIR-619Lファームウェアの脆弱性発見

D-Link Systems, Inc.のDIR-619Lファームウェアにおいて、古典的バッファオーバーフローの脆弱性が発見された。この脆弱性はCVE-2024-9911として識別されており、CWEによる脆弱性タイプは古典的バッファオーバーフロー(CWE-120)に分類されている。NVDの評価によると、攻撃元区分はネットワークであり、攻撃条件の複雑さは低いとされている。[1]

CVSS v3による深刻度基本値は8.8(重要)と評価されており、攻撃に必要な特権レベルは低く、利用者の関与は不要とされている。一方、CVSS v2による深刻度基本値は9.0(危険)と評価され、攻撃前の認証要否は単一となっている。影響の想定範囲に変更はないが、機密性、完全性、可用性のいずれにも高い影響があるとされている。

この脆弱性の影響を受けるシステムは、D-Link Systems, Inc.のDIR-619Lファームウェア2.06b1である。想定される影響として、情報の取得や改ざん、さらにサービス運用妨害(DoS)状態にされる可能性がある。対策については、ベンダ情報および参考情報を参照して適切な対応を実施することが推奨されている。

D-Link DIR-619L脆弱性の影響と評価まとめ

CVSS v3 CVSS v2
深刻度基本値 8.8(重要) 9.0(危険)
攻撃元区分 ネットワーク ネットワーク
攻撃条件の複雑さ
攻撃に必要な特権レベル 単一認証
利用者の関与 不要 -
影響の想定範囲 変更なし -
影響(機密性/完全性/可用性) 高/高/高 全面的/全面的/全面的

古典的バッファオーバーフローについて

古典的バッファオーバーフローとは、プログラムがバッファに書き込む際にその境界を越えて書き込みを行ってしまう脆弱性のことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • メモリ破壊によるプログラムの異常終了や誤動作を引き起こす
  • 攻撃者による任意のコード実行の可能性がある
  • C言語などのメモリ管理を手動で行う言語で発生しやすい

D-Link DIR-619Lファームウェアで発見された古典的バッファオーバーフローの脆弱性は、CWE-120に分類されている。この脆弱性は、適切なバウンダリーチェックが行われていないことが原因で発生し、攻撃者がネットワーク経由で特別に細工されたデータを送信することで、権限昇格やリモートコード実行などの深刻な結果をもたらす可能性がある。

D-Link DIR-619Lの脆弱性に関する考察

D-Link DIR-619Lファームウェアの古典的バッファオーバーフロー脆弱性は、攻撃条件の複雑さが低く、特権レベルも低いため、攻撃者にとって比較的容易に悪用できる可能性がある。この脆弱性によって情報漏洩やシステムの改ざん、さらにはDoS攻撃が可能になるため、影響を受けるユーザーにとっては深刻な脅威となるだろう。対策としては、ベンダーからのセキュリティアップデートの適用が最も効果的だが、それまでの間はファイアウォールの強化や不要なサービスの無効化などの一時的な対策も検討する必要がある。

今後の課題として、IoTデバイスのセキュリティ強化が挙げられる。特に、ルーターなどのネットワーク機器は攻撃者の標的になりやすいため、開発段階からセキュリティを考慮したソフトウェア設計が求められる。また、ユーザー側でも定期的なファームウェアの更新やデフォルトパスワードの変更など、基本的なセキュリティ対策を徹底することが重要だ。ベンダーには、脆弱性の迅速な対応と透明性のある情報開示を期待したい。

長期的には、バッファオーバーフロー脆弱性を根本的に防ぐためのプログラミング言語やフレームワークの採用、そして自動化されたセキュリティテストの導入が望まれる。また、IoTデバイスのセキュリティ認証制度の確立や、ユーザーへのセキュリティ教育の強化など、エコシステム全体でのセキュリティ向上が必要だろう。D-Linkを含むネットワーク機器メーカーには、こうした取り組みを先導する役割が期待される。

参考サイト

  1. ^ JVN. 「JVNDB-2024-010459 - JVN iPedia - 脆弱性対策情報データベース」. https://jvndb.jvn.jp/ja/contents/2024/JVNDB-2024-010459.html, (参照 24-10-18).

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