【CVE-2024-47010】IvantiのAvalancheにパストラバーサルの脆弱性、緊急対応が必要

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

Ivantiのパストラバーサル脆弱性を公開
Avalanche 6.4.5未満のバージョンが影響
CVSSスコア9.8の緊急レベルの脆弱性

IvantiのAvalancheにおけるパストラバーサル脆弱性

Ivantiは2024年10月8日、同社のAvalancheにおいてパストラバーサルの脆弱性が発見されたことを公表した。この脆弱性はCVE-2024-47010として識別されており、Avalanche 6.4.5未満のバージョンに影響を与える可能性がある。NVDの評価によると、攻撃元区分はネットワークであり、攻撃条件の複雑さは低いとされている。^[1]

この脆弱性のCVSS v3による深刻度基本値は9.8（緊急）と評価されており、攻撃に必要な特権レベルは不要で、利用者の関与も不要とされている。影響の想定範囲に変更はないが、機密性、完全性、可用性のいずれも高い影響を受ける可能性がある。この脆弱性により、攻撃者は情報を取得したり改ざんしたりする可能性があり、さらにサービス運用妨害（DoS）状態を引き起こす恐れもある。

Ivantiは既にこの脆弱性に対するベンダアドバイザリやパッチ情報を公開している。影響を受ける可能性のあるユーザーは、参考情報を確認し、適切な対策を実施することが強く推奨される。CWEによる脆弱性タイプ一覧では、この脆弱性はパス・トラバーサル（CWE-22）および代替パスまたはチャネルを使用した認証回避（CWE-288）に分類されている。

Avalancheの脆弱性詳細

項目	詳細
影響を受けるバージョン	Avalanche 6.4.5未満
CVSSスコア	9.8（緊急）
攻撃元区分	ネットワーク
攻撃条件の複雑さ	低
攻撃に必要な特権レベル	不要
利用者の関与	不要
想定される影響	情報取得、情報改ざん、DoS状態

パストラバーサルについて

パストラバーサルとは、攻撃者がアプリケーションのファイルパス内を移動し、本来アクセスすべきでないファイルやディレクトリにアクセスする脆弱性のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

ファイルシステム内の任意のファイルへのアクセスを可能にする
機密情報の漏洩やシステムファイルの改ざんのリスクがある
入力値の適切なサニタイズにより防止可能

Ivantiの Avalancheで発見されたこの脆弱性は、CVE-2024-47010として識別されており、CVSS v3による深刻度基本値が9.8と非常に高く評価されている。この種の脆弱性は、適切な入力検証やパス正規化の実装が不十分な場合に発生し、攻撃者にシステム内の重要なファイルへのアクセスを許してしまう可能性がある。

Avalancheの脆弱性に関する考察

IvantiのAvalancheにおけるパストラバーサルの脆弱性は、その深刻度の高さから早急な対応が求められる。CVSSスコアが9.8と極めて高いことは、この脆弱性が容易に悪用される可能性があり、かつその影響が広範囲に及ぶ可能性を示している。特に、攻撃に特別な権限や利用者の関与が不要である点は、攻撃のハードルを大きく下げてしまう要因となっている。

今後、この脆弱性を悪用した攻撃が増加する可能性が高く、未対策のシステムは深刻なリスクにさらされることになるだろう。対策としては、Ivantiが提供するパッチの適用が最も効果的だが、それと並行してネットワークセグメンテーションの強化やアクセス制御の見直しなども重要になる。また、この事例を教訓に、他のシステムでも同様の脆弱性が存在していないか、包括的な点検を行うことが望ましい。

長期的には、セキュアコーディング practices の徹底やセキュリティテストの強化が必要になるだろう。特に、パストラバーサル攻撃を防ぐための適切な入力検証とサニタイゼーションの実装は、開発プロセスに組み込まれるべき重要な要素だ。また、脆弱性が発見された際の迅速な対応と情報公開のプロセスも、ユーザーの信頼を維持する上で重要になるはずである。