IIJmioで回線開通処理に遅延障害が発生、17日から22日にかけて数時間から1日近くの処理遅延が続く

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

IIJmioで回線開通処理の遅延が発生
障害は10月17日から22日まで継続
機器のソフトウェア障害が原因と判明

IIJmioで発生した回線開通処理の遅延障害について

インターネットイニシアティブは個人向けMVNOサービス「IIJmio」において、2024年10月17日から回線開通処理の遅延障害が発生したことを発表した。この障害により、MNP転入開通手続きやeSIMアクティベーションコードの払い出しなど、各種手続きに数時間から1日近くの遅延が生じることとなった。^[1]

障害の影響を受けたサービスは、IIJmioモバイルサービスのギガプラン、IIJmioモバイルプラスサービス、IIJmio eSIMサービス、IIJmio IoTサービスに及んでいる。即日開通店舗での新規申し込みや再発行申し込み時の回線開通手続きにも影響が出ており、データ通信や通話が利用できない状態が続いた。

インターネットイニシアティブによると、障害の原因は同社機器におけるソフトウェア障害であることが判明している。10月22日13時35分の時点で処理遅延による影響は解消され、各種処理の遅延解消状況の最終確認が行われている段階だ。

IIJmioの障害影響まとめ

項目	詳細
発生日時	2024年10月17日 00:15頃
影響サービス	IIJmioモバイルサービス、eSIMサービス、IoTサービス
遅延内容	MNP転入開通手続き、eSIMアクティベーションコード払い出し
障害原因	機器のソフトウェア障害
復旧状況	10月22日13:35に影響解消

MVNOサービスについて

MVNOとは「Mobile Virtual Network Operator（仮想移動体通信事業者）」の略称であり、携帯電話事業者から回線を借りて通信サービスを提供する事業者のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

大手キャリアより安価な料金プランを提供
独自のサービスや機能の追加が可能
既存の通信インフラを活用したサービス展開

MVNOサービスは通信回線を借り受けて運営されているため、基幹システムの障害は即座にサービス提供に影響を及ぼす可能性が高い。IIJmioの今回の障害でも、システム障害によって新規契約やMNP転入などの重要な手続きに遅延が発生することとなった。

IIJmioの処理遅延障害に関する考察

IIJmioの今回の障害は、MVNOサービスにおけるシステム依存度の高さと、障害発生時の影響の大きさを浮き彫りにした。特に新規契約やMNP転入といったユーザーの利便性に直結する処理に影響が出たことは、MVNOサービスの課題として注目に値する。バックアップシステムの整備や障害時の代替手段の確保が今後の重要な検討課題となるだろう。

システムの冗長化や負荷分散の強化、定期的な性能検証の実施など、予防的な対策の重要性も浮き彫りとなった。特にMVNOサービスは価格競争力が重要な要素となるため、システム投資とサービス価格のバランスを取りながら、安定性を確保することが求められる。今後は障害の詳細な原因分析と再発防止策の確立が不可欠だ。

MVNOサービス全体の信頼性向上という観点からも、今回の障害は重要な教訓となる。業界全体でシステム障害に関する知見を共有し、より強固なサービス基盤を構築していく必要がある。IIJmioには業界のリーディングカンパニーとして、今回の経験を活かした新たな取り組みを期待したい。