【CVE-2024-48656】student management system 1.0でXSS脆弱性を発見、情報漏洩と改ざんのリスクが存在

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

student management system 1.0にXSS脆弱性を発見
攻撃元区分はネットワーク、攻撃条件の複雑さは低
情報の取得や改ざんのリスクが存在

student management system 1.0のXSS脆弱性発見

セキュリティ研究者は、angeljudesuarezが開発したstudent management system 1.0において、クロスサイトスクリプティングの脆弱性を2024年10月22日に発見した。この脆弱性は【CVE-2024-48656】として識別されており、CWEによる脆弱性タイプはクロスサイトスクリプティング（CWE-79）に分類されている。^[1]

NVDの評価によると、攻撃元区分はネットワークであり、攻撃条件の複雑さは低いとされている。また、攻撃に必要な特権レベルは高いものの、利用者の関与が必要とされており、影響の想定範囲に変更があるとされている。

この脆弱性を悪用された場合、情報の取得や改ざんのリスクが存在している。CVSSによる深刻度基本値は4.8（警告）とされており、機密性と完全性への影響は低いものの、可用性への影響はないとされている。

student management system 1.0の脆弱性詳細

項目	詳細
脆弱性タイプ	クロスサイトスクリプティング（CWE-79）
CVE識別子	CVE-2024-48656
攻撃条件	攻撃元区分：ネットワーク、攻撃条件の複雑さ：低
必要要件	特権レベル：高、利用者の関与：要
影響範囲	機密性：低、完全性：低、可用性：なし

クロスサイトスクリプティングについて

クロスサイトスクリプティング（XSS）とは、Webアプリケーションの脆弱性の一つで、攻撃者が悪意のあるスクリプトをWebページに埋め込むことができる脆弱性のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

ユーザーの入力値が適切にサニタイズされていない
悪意のあるスクリプトがブラウザ上で実行される
ユーザーのセッション情報や個人情報が漏洩するリスクがある

student management system 1.0で発見された脆弱性は、攻撃者が特権アカウントを持っている必要があるものの攻撃条件の複雑さは低いとされている。この脆弱性を悪用されると、Webアプリケーション上でユーザーの個人情報が取得されたり、データが改ざんされたりするリスクが存在するため、早急な対策が必要とされている。

student management systemの脆弱性に関する考察

教育機関で使用される学生管理システムにおいて、情報セキュリティの重要性は非常に高いものとなっている。特に学生の個人情報や成績データなどの機密情報を扱うシステムでは、クロスサイトスクリプティングのような脆弱性が発見された場合、情報漏洩や改ざんのリスクが生じる可能性があるだろう。

開発者は脆弱性が発見された場合、迅速なセキュリティパッチの提供が求められることになるが、教育機関側でも定期的なセキュリティ監査の実施が重要となっている。今回の脆弱性は特権アカウントが必要とされているものの、攻撃条件の複雑さが低いため、権限を持つ内部関係者による不正アクセスのリスクも考慮する必要があるだろう。

今後は教育機関向けシステムにおいて、開発段階からセキュリティバイデザインの考え方を取り入れることが重要となっている。特にユーザー入力値のサニタイズやアクセス制御の実装など、基本的なセキュリティ対策を徹底することで、同様の脆弱性の発生を防ぐことが可能となるだろう。