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公開：2024-10-26

MicrosoftがAzure SQLDB Hyperscaleの名前付きレプリカにHAレプリカ機能を追加、システムの耐障害性が向上

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• Azure SQLDB Hyperscaleの高可用性機能が強化
• 名前付きレプリカにHAレプリカを追加可能に
• 読み取りワークロードの耐障害性が向上

Azure SQLDB Hyperscaleの名前付きレプリカにHAレプリカ機能を追加

Microsoftは2024年10月24日、Azure SQLDB Hyperscaleの名前付きレプリカに高可用性（HA）レプリカ機能を追加したことを発表した。名前付きレプリカは読み取りワークロードをオフロードするための専用の二次レプリカであり、プライマリレプリカと同じストレージを使用することで追加のストレージやライセンスコストが発生しない仕組みとなっている。^[1]

HAレプリカの追加により、プロセスクラッシュやロードバランシングなどの予期せぬ障害発生時でも、自動的にHAレプリカへのフェイルオーバーが行われることで、ダウンタイムを最小限に抑えることが可能になった。アプリケーションはApplicationIntent=ReadOnlyパラメータを使用することで、HAレプリカ間でワークロードを分散させることができるようになっている。

HAレプリカは名前付きレプリカと同じコンピューティングサイズを持ち、名前付きレプリカのスケーリング時に自動的にスケールする仕組みとなっている。Geo フェイルオーバーやフェイルオーバーグループは現在サポートされていないため、Geoセカンダリレプリカへのフェイルオーバー時には新しい接続文字列の設定が必要となる。

Azure SQLDB Hyperscale HAレプリカの機能まとめ

フェイルオーバーについて

フェイルオーバーとは、システムの障害発生時にバックアップシステムに切り替えて運用を継続する仕組みのことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• 予期せぬ障害時にシステムの可用性を確保
• 自動的にバックアップシステムへ切り替え
• ダウンタイムを最小限に抑制する機能

Azure SQLDB Hyperscaleでは、名前付きレプリカにHAレプリカを追加することで、予期せぬ障害発生時の自動フェイルオーバーが可能になった。名前付きレプリカはプライマリレプリカと同じストレージを使用するため、追加のストレージやライセンスコストが発生せず、効率的な運用が可能となっている。

Azure SQLDB Hyperscaleの名前付きレプリカに関する考察

Azure SQLDB HyperscaleにHAレプリカ機能が追加されたことで、読み取りワークロードの可用性と信頼性が大幅に向上した。特に名前付きレプリカが持つコスト効率の高さと、HAレプリカによる自動フェイルオーバー機能の組み合わせは、エンタープライズシステムにおける重要な選択肢となるだろう。

今後の課題として、Geoフェイルオーバーやフェイルオーバーグループのサポートが挙げられる。グローバルに展開する企業システムでは地理的な冗長性も重要な要素となるため、これらの機能の早期実装が待たれる。HAレプリカ間の負荷分散についても、より柔軟な設定オプションの提供が期待される。

読み取りワークロードの増加に伴い、より高度なスケーリング機能や監視機能の実装も重要となってくる。名前付きレプリカとHAレプリカの組み合わせによって、システムの可用性は向上したが、パフォーマンスの最適化や運用管理の効率化に向けた機能拡充が今後の鍵となるだろう。

参考サイト

1. ^ Microsoft Teams Blog. 「Enhancing Resilience in Azure SQLDB Hyperscale Named Replicas with High Availability (HA) replica.」. https://techcommunity.microsoft.com/t5/azure-sql-blog/enhancing-resilience-in-azure-sqldb-hyperscale-named-replicas/ba-p/4262939, (参照 24-10-26).
2. Microsoft. https://www.microsoft.com/ja-jp

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