AI

エーアイ

公開：2024-10-26

トヨタシステムズが富士通の生成AIを活用し基幹システムのアップデート作業時間を50%削減へ、2025年1月から本格運用開始

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• トヨタシステムズが富士通の生成AIを基幹システム更新に活用
• 2025年1月から実業務での運用開始を予定
• 実証実験で作業時間を約50%削減

トヨタグループの基幹システム更新に富士通の生成AIを活用

トヨタシステムズは2024年10月24日、トヨタグループの基幹システムをアップデートする作業に富士通の生成AIサービス「Fujitsu Kozuchi Generative AI」を活用すると発表した。基幹システムのアップデートに生成AIを活用することで、作業時間を約50%削減できることが実証実験で確認されている。^[1]

トヨタシステムズは、トヨタグループが利用する生産・物流や販売などの基幹システムの開発・運用を担当している。システムを構成するOSやプログラミング言語などのアップデートが行われた場合、非互換情報の調査や非互換箇所の抽出などの作業が膨大となっており、効率化が課題となっていた。

両社は2023年10月より生産性向上を目指し、トヨタシステムズの基幹システムに関するノウハウと富士通のソフトウェア開発と生成AIの知見を用いて、アップデート作業の効率化に関する実証実験に取り組んできた。JavaやSQLJで開発された約15,000ファイルを対象に検証を行い、システムへの影響が予想される非互換箇所を生成AIが正確に抽出できることを確認した。

生成AIを活用した基幹システム更新の詳細

生成AIについて

生成AIとは、機械学習の一種で、与えられたデータから新しい情報やコンテンツを生成する人工知能技術のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 大量のデータから特徴やパターンを学習
• 人間の作業を自動化・効率化
• 高度な判断と情報生成が可能

Fujitsu Kozuchi Generative AIは、富士通が提供するエンタープライズ向けの生成AIサービスで、オペレーションプラットフォーム「Fujitsu Data Intelligence PaaS」を通じて提供されている。基幹システムのアップデート作業において、非互換情報の調査やプログラム修正を自動化することで、作業効率を大幅に向上させることが可能だ。

基幹システムの生成AI活用に関する考察

トヨタシステムズによる生成AIの活用は、大規模な基幹システムの保守運用における画期的な取り組みといえるだろう。生成AIによって非互換情報の調査や抽出作業が自動化されることで、エンジニアはより創造的な業務に注力できるようになり、システム開発全体の生産性向上につながる可能性が高い。

今後の課題として、生成AIが出力した結果の精度や信頼性の継続的な検証が必要となってくるだろう。特に基幹システムは企業活動の根幹を支えるため、生成AIの判断に誤りがあった場合のリスクを最小限に抑える仕組みづくりが重要となる。

将来的には、JavaやSQLJ以外のプログラミング言語への対応拡大やテスト工程への適用など、生成AIの活用範囲を広げていくことが期待される。トヨタグループ全体のデジタルトランスフォーメーションを加速させる重要な取り組みとして、業界全体からの注目も集まるだろう。

参考サイト

1. ^ FUJITSU. 「トヨタシステムズと富士通、基幹システムのアップデート作業に生成AIを活用し、作業時間の50％削減を実現 : 富士通」. https://pr.fujitsu.com/jp/news/2024/10/24.html, (参照 24-10-26).
2. Intel. https://www.intel.co.jp/content/www/jp/ja/homepage.html

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

「AI」に関するコラム一覧「AI」に関するニュース一覧