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公開：2024-10-31

NECが新型ファクトリコンピュータFC-R03W/FC-R03Tを発表、産業用途向けの処理性能を大幅に強化

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• NECがファクトリコンピュータの新製品2機種を発表
• CPU、メモリ、ストレージを強化し処理性能が向上
• 11月28日からLinuxモデルの出荷を開始予定

NECが長期供給可能なファクトリコンピュータ新製品を発表

NECは2024年10月30日、製品や部品の長期供給・保守が可能なファクトリコンピュータ「FC98-NXシリーズ」の2Uラックマウント型において、従来比最大約1.8倍の性能向上を実現した新製品「FC-R03W」「FC-R03T」を発表した。新製品は生産性と品質の向上を目指すスマートファクトリなど、製造業界のDX化に対応する製品となっている。^[1]

新製品の上位機種「FC-R03W」にはサーバ向けCPU インテル Xeon Gold 5418Y Processor、下位機種「FC-R03T」にはインテル Xeon Silver 4410Y Processorを搭載し処理性能を大幅に向上させた。メモリには新たにDDR5 SDRAMを採用し最大搭載容量を2Wayモデルで512GB、1Wayモデルで256GBまで拡張可能にしている。

グラフィックスアクセラレータとして長期供給・保守が可能な「NVIDIA RTX A2000」をオプションとして選択できるようになった。各種監視システムや画像診断・検査システムなどの画像解析、ディープラーニングをはじめとするAI利活用事業に求められる高性能化にも対応している。

FC98-NXシリーズの新製品まとめ

NVMe SSDについて

NVMe SSDとは、PCIe接続の高速なソリドステートドライブの規格であり、以下のような特徴を持っている。

• 従来のSATA SSDと比較して圧倒的な高速データ転送が可能
• 低レイテンシーでリアルタイム処理に最適
• 並列処理による高いI/O性能を実現

FC98-NXシリーズの新製品では、960GBと3.8TBの大容量NVMe SSDを採用することで、高速なデータアクセスと大容量ストレージを実現している。産業用途における大量データのリアルタイム処理やAI処理において、高いパフォーマンスを発揮することが期待できる。

FC98-NXシリーズの新製品に関する考察

産業用コンピュータの長期供給と保守性を確保しながら、最新のCPUやメモリ、ストレージを採用することで処理性能を大幅に向上させた点は高く評価できる。特にAI処理や画像解析などの要求が高まる製造現場において、従来比最大1.8倍の性能向上は大きな価値を持つだろう。

今後の課題として、産業用途における24時間365日の連続稼働に対する信頼性の確保や、さらなる省電力化への対応が考えられる。これらの課題に対しては、AIによる予防保全や電力管理の最適化など、ソフトウェア面での機能拡充が有効な解決策となるはずだ。

将来的には、エッジコンピューティングやリアルタイムAI処理の需要増加に対応するため、よりコンパクトな筐体での高性能化やGPU処理能力の強化が期待される。産業用コンピュータの進化が、製造業のDXをさらに加速させる原動力となるだろう。

参考サイト

1. ^ NEC. 「20231030_R03WR03T」. https://jpn.nec.com/fc/press/20241030.html, (参照 24-10-31).
2. NEC. https://jpn.nec.com/
3. NVIDIA. https://www.nvidia.com/ja-jp/

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