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【CVE-2024-38403】QualcommのWLANファームウェアにバッファオーバーリードの脆弱性、78バージョンに影響

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • QualcommがWLANファームウェアの脆弱性を公開
  • CVE-2024-38403として識別される深刻な脆弱性
  • Snapdragonなど複数プラットフォームに影響

QualcommのWLANファームウェアに発見された深刻な脆弱性

Qualcommは2024年11月4日、WLANファームウェアにおけるバッファオーバーリードの脆弱性【CVE-2024-38403】を公開した。BTM ML IEのパース処理において、per STAプロファイルが含まれていない場合に一時的なサービス拒否が発生する可能性があることが判明している。CVSSスコアは7.5(High)と評価されており、早急な対応が必要とされている。[1]

本脆弱性の影響を受けるプラットフォームには、Snapdragon AutoやSnapdragon Compute、Snapdragon Consumer Electronics Connectivityなど、幅広い製品群が含まれている。特にFastConnect 6900やFastConnect 7800、QCA6554Aなど、78のバージョンで影響が確認されており、製品の対応状況の確認が急務となっている。

Qualcommは公式のセキュリティ情報において、本脆弱性の詳細な技術情報と影響を受ける製品のリストを公開している。CISAによる評価では、エクスプロイトの自動化が可能であり、技術的な影響は部分的とされているが、早期のパッチ適用による対策が推奨されている。

影響を受けるプラットフォームとバージョン

項目 詳細
CVE番号 CVE-2024-38403
CVSSスコア 7.5(High)
脆弱性タイプ バッファオーバーリード(CWE-126)
影響範囲 Snapdragon Auto、Compute、Mobile他
影響バージョン数 78バージョン
公開日 2024年11月4日
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バッファオーバーリードについて

バッファオーバーリードとは、プログラムが割り当てられたメモリ領域を超えてデータを読み取ろうとする脆弱性のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

  • メモリ境界を超えた不正なデータ読み取り
  • システムクラッシュやサービス拒否の原因
  • 機密情報の漏洩リスクが存在

WLANファームウェアにおけるバッファオーバーリードの場合、BTM ML IEのパース処理時にメモリ境界チェックが適切に行われないことが原因となっている。per STAプロファイルが含まれていない状況下では、想定外のメモリ領域にアクセスしてしまい、一時的なサービス拒否状態を引き起こす可能性が指摘されているのだ。

WLANファームウェアの脆弱性に関する考察

WLANファームウェアにおけるバッファオーバーリードの発見は、無線通信システムの安全性向上に向けた重要な警鐘となっている。Qualcommの迅速な脆弱性の公開と情報共有は、セキュリティコミュニティにおける透明性の確保という点で評価できる対応であり、今後の脆弱性管理のベストプラクティスとなり得るだろう。

一方で、影響を受けるプラットフォームの多さは、IoTデバイスの普及に伴うセキュリティリスクの拡大を示している。特にSnapdragonシリーズは多くのスマートフォンやIoTデバイスで使用されており、パッチ適用の遅延は広範な影響を及ぼす可能性が高いため、デバイスメーカーとの連携強化が重要となるだろう。

将来的には、ファームウェアの自動更新メカニズムの整備や、開発段階でのセキュリティテストの強化が求められる。特にBTM ML IEのようなプロトコル実装における入力検証の徹底は、同様の脆弱性を未然に防ぐ上で重要な課題となっている。

参考サイト

  1. ^ CVE. 「CVE Record | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-38403, (参照 24-11-09).

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

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