【CVE-2024-50560】SiemensのネットワークデバイスにSSHユーザー名切り捨ての脆弱性、システム完全性への影響に懸念
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記事の要約
- SiemensのネットワークデバイスにSSH接続時のユーザー名切り捨て問題
- RUGGEDCOM RM1224やSCALANCEシリーズなど多数の製品が影響
- システムのセキュリティ完全性が損なわれる可能性
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SiemensのネットワークデバイスにおけるSSHユーザー名切り捨ての脆弱性
Siemens社は2024年11月12日、RUGGEDCOM RM1224シリーズやSCALANCEシリーズなど複数のネットワークデバイスにおいて、SSHやTelnet接続時に15文字を超えるユーザー名が切り捨てられる脆弱性【CVE-2024-50560】を公開した。この脆弱性は全バージョン8.2未満の製品に影響を与え、システムの完全性を損なう可能性があることが判明している。[1]
RUGGEDCOM RM1224 LTE(4G) EUおよびNAMモデルをはじめ、SCALANCE M804PB、M812-1シリーズ、M816-1シリーズ、M826-2シリーズ、M874シリーズ、M876シリーズ、MUM853-1シリーズ、MUM856-1シリーズ、S615シリーズなど広範な製品に影響が及んでいる。CVSSスコアは3.1で低リスクと評価されているものの、早急な対応が推奨される。
この脆弱性はCWE-20のImproper Input Validationに分類され、ネットワークからのアクセスで攻撃が可能とされている。攻撃の成功には低い特権レベルが必要とされるが、ユーザーインターフェースの操作は不要であり、システムの整合性に影響を与える可能性が指摘されている。
影響を受けるSiemens製品のまとめ
製品名 | 影響を受けるバージョン |
---|---|
RUGGEDCOM RM1224 LTE(4G) | V8.2未満の全バージョン |
SCALANCE M8xxシリーズ | V8.2未満の全バージョン |
SCALANCE MUM85xシリーズ | V8.2未満の全バージョン |
SCALANCE S615シリーズ | V8.2未満の全バージョン |
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Improper Input Validationについて
Improper Input Validationとは、アプリケーションが受け取る入力データを適切に検証できていない脆弱性のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。
- 入力データの長さや形式が適切に制限されていない
- 不正な入力値による予期せぬ動作を引き起こす可能性
- システムセキュリティの低下につながる危険性
SiemensのネットワークデバイスにおけるSSHユーザー名の切り捨て問題は、15文字を超える入力に対する不適切な処理が原因となっている。入力値の検証が不十分な場合、攻撃者によってシステムの整合性が損なわれる可能性があり、特にネットワーク機器では重大なセキュリティリスクとなり得る。
Siemensネットワークデバイスの脆弱性に関する考察
今回発見された脆弱性は、CVSSスコアこそ低いものの、産業用ネットワーク機器における認証システムの根幹に関わる問題として注目に値する。特にRUGGEDCOMやSCALANCEシリーズは産業用途で広く使用されており、製造現場や重要インフラのセキュリティに直接影響を与える可能性があるだろう。
今後の課題として、バージョン8.2未満の機器を使用している組織は、アップグレードの計画を立てる必要があるが、産業用システムの更新は慎重に行う必要がある。特に24時間稼働が求められる現場では、システム停止のリスクと脆弱性対策のバランスを取ることが重要だろう。
将来的には、入力値の検証機能を強化し、より堅牢な認証システムの実装が望まれる。特にSSHやTelnetといった重要な管理インターフェースについては、より厳密な入力値の検証と、異常な入力に対する適切なエラーハンドリングの実装が期待される。
参考サイト
- ^ CVE. 「CVE Record | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-50560, (参照 24-11-15).
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