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【CVE-2024-50557】Siemens製品にiPerf機能の入力検証における重大な脆弱性が発見、未認証の攻撃者による任意コード実行のリスク

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • Siemens製品のiperf機能で入力検証の不備が発見
  • 未認証のリモート攻撃者が任意のコードを実行可能
  • RUGGEDCOM、SCALANCEシリーズの全バージョンに影響

Siemens製品の入力検証における脆弱性

Siemensは2024年11月12日、RUGGEDCOM RM1224やSCALANCEシリーズなど複数の製品にiperf機能の入力検証に関する脆弱性が存在することを公開した。未認証のリモート攻撃者が任意のコードを実行できる可能性があり、CVE-2024-50557として識別されている。[1]

この脆弱性はRUGGEDCOM RM1224 LTE(4G)シリーズやSCALANCE Mシリーズ、SCALANCEシリーズなど、バージョン8.2未満の全製品に影響を与えることが判明した。CVSSスコアは3.1で7.2、4.0で8.6と高い深刻度を示しており、早急な対応が必要とされている。

脆弱性の具体的な内容は、対象デバイスのiperf機能における設定フィールドの入力検証が適切に行われていないことにある。未認証の攻撃者がリモートから任意のコードを実行できる可能性があり、デバイスのセキュリティに重大な影響を及ぼす危険性が指摘されている。

影響を受けるSiemens製品の一覧

製品シリーズ 詳細
RUGGEDCOM RM1224 LTE(4G) EU、NAM向けモデル全バージョン
SCALANCE Mシリーズ M804PB、M812-1、M816-1、M826-2、M874-2/3、M876-3/4
SCALANCE MUMシリーズ MUM853-1、MUM856-1の全地域モデル
SCALANCE Sシリーズ S615、S615 EEC LANルーター
影響バージョン 全製品でバージョン8.2未満が対象
脆弱性の詳細についてはこちら

入力検証の不備について

入力検証の不備とは、システムに入力されるデータの妥当性や安全性を適切に確認できていない状態のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • 不正な形式やサイズのデータを受け入れてしまう
  • 悪意のあるコードが含まれていても検出できない
  • バッファオーバーフローやコード実行につながる可能性がある

入力検証の不備は共通脆弱性評価システムCVSSでCWE-20として分類される重大な脆弱性の一つとなっている。今回のSiemens製品における脆弱性では、iperf機能の設定フィールドで適切な入力検証が行われていないため、未認証の攻撃者が任意のコードを実行できる状態となっていた。

Siemens製品の脆弱性に関する考察

産業用制御システムで使用される通信機器の脆弱性は、重要インフラへの影響が懸念される重大な問題となっている。特に今回の脆弱性では未認証の攻撃者による任意のコード実行が可能であり、攻撃者がデバイスを完全に制御下に置ける可能性があるため、早急なバージョンアップデートによる対策が必要となるだろう。

今後の課題として、製品開発段階でのセキュリティ検証プロセスの強化が挙げられる。特にネットワーク機器における入力検証の徹底は、基本的かつ重要なセキュリティ対策であり、開発初期段階からのセキュリティ設計とコードレビューの重要性が再認識されている。

長期的な対策としては、DevSecOpsの導入による継続的なセキュリティテストの実施が有効だ。また、脆弱性が発見された際の迅速なパッチ適用体制の整備や、影響を受ける顧客への適切な情報提供の仕組みづくりも重要となるだろう。

参考サイト

  1. ^ CVE. 「CVE Record | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-50557, (参照 24-11-15).

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

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