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【CVE-2024-50559】Siemens RUGGEDCOM/SCALANCEシリーズに証明書検証の脆弱性、システム整合性への影響が懸念

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • Siemens製品に証明書のファイル名検証の脆弱性
  • RUGGEDCOM/SCALANCEシリーズ全バージョンが影響を受ける
  • 認証済みリモート攻撃者によるシステム整合性の侵害が可能

Siemens RUGGEDCOM/SCALANCEシリーズの脆弱性

Siemensは2024年11月12日、RUGGEDCOM RM1224 LTE(4G)シリーズやSCALANCEルーターシリーズに深刻な脆弱性が存在することを発表した。この脆弱性は証明書のファイル名検証が適切に行われないという問題で、CVE-2024-50559として識別されている。[1]

影響を受けるバージョンはRUGGEDCOM/SCALANCEシリーズの全バージョン8.2未満となっており、認証済みリモート攻撃者が任意の値を追加してシステムの整合性を侵害する可能性がある。CVSSv3.1のスコアは4.3であり、中程度の深刻度に分類されている。

この脆弱性はパストラバーサル(CWE-22)に分類され、認証済みのリモート攻撃者が制限されたディレクトリ外のパスにアクセスできる可能性がある。影響を受ける製品はRUGGEDCOM RM1224シリーズからSCALANCE S615シリーズまで広範囲に及んでいる。

RUGGEDCOM/SCALANCEシリーズの脆弱性影響製品まとめ

製品シリーズ 影響を受けるバージョン 修正バージョン
RUGGEDCOM RM1224 全バージョン8.2未満 V8.2以降
SCALANCE M8xxシリーズ 全バージョン8.2未満 V8.2以降
SCALANCE MUM8xxシリーズ 全バージョン8.2未満 V8.2以降
SCALANCE S615シリーズ 全バージョン8.2未満 V8.2以降

パストラバーサルについて

パストラバーサルとは、Webアプリケーションにおける脆弱性の一種で、攻撃者が意図的に細工したパス情報を使用して制限されたディレクトリの外部にアクセスする攻撃手法のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

  • ファイルパスの検証が不十分な場合に発生
  • 重要なシステムファイルへの不正アクセスが可能
  • データの改ざんや情報漏洩のリスクが存在

今回のRUGGEDCOM/SCALANCEシリーズの脆弱性では、証明書のファイル名検証が適切に行われないため、認証済みリモート攻撃者が任意の値を追加してシステムの整合性を侵害する可能性がある。この脆弱性は不適切なパス検証によって引き起こされ、特にセキュリティ証明書に関連するファイルへの不正アクセスのリスクが存在している。

Siemens製品の脆弱性に関する考察

Siemens製品の脆弱性は産業用機器のセキュリティ管理の重要性を改めて浮き彫りにしている。証明書のファイル名検証という基本的なセキュリティ対策が不十分であったことは、産業用機器のファームウェア開発におけるセキュリティレビューの必要性を示唆している。

今後はIoT機器のセキュリティ対策として、ファイル名やパス情報の厳格な検証が不可欠となるだろう。特に産業用機器は長期間運用されることが多く、脆弱性が発見された場合の影響が大きいため、開発段階からセキュリティバイデザインの考え方を取り入れる必要がある。

また、産業用機器のセキュリティ対策は、単なる技術的な対策だけでなく、運用面での対策も重要となる。定期的なファームウェアアップデートやセキュリティパッチの適用、アクセス権限の適切な管理など、総合的なセキュリティ管理体制の構築が求められている。

参考サイト

  1. ^ CVE. 「CVE Record | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-50559, (参照 24-11-15).

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