【CVE-2024-5982】gaizhenbiao/chuanhuchatgptのパストラバーサル脆弱性、リモートコード実行のリスクに注意

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

chuanhuchatgptにパストラバーサルの脆弱性
ファイルアップロードやディレクトリ作成に問題
リモートコード実行の可能性が発見される

gaizhenbiao/chuanhuchatgptのパストラバーサル脆弱性

gaizhenbiao/chuanhuchatgptの最新バージョンにおいて、深刻なパストラバーサルの脆弱性が【CVE-2024-5982】として2024年10月29日に公開された。この脆弱性は、ユーザーアップロード機能やディレクトリ作成などの複数の機能における入力検証の不備によって引き起こされており、特にbase_model.pyのload_chat_history関数では任意のファイルアップロードが可能となっている。^[1]

utils.pyのget_history_names関数では任意のディレクトリ作成が可能となっており、攻撃者による意図的なファイル操作のリスクが存在している。また、同じくutils.pyのload_template関数においてはCSVファイルの最初の列が漏洩する可能性があり、os.path.joinを使用したディレクトリパスの結合における不適切な入力サニタイズが原因となっている。

CVSSスコアは9.1と評価されており、攻撃の複雑さは低く特権も不要であることから、攻撃者によって容易に悪用される可能性が指摘されている。脆弱性の影響範囲は広範であり、リモートコード実行による深刻な被害の可能性も示唆されている。

chuanhuchatgptの脆弱性詳細

項目	詳細
CVE番号	CVE-2024-5982
影響を受けるバージョン	20240918以前のバージョン
脆弱性の種類	パストラバーサル（CWE-22）
CVSSスコア	9.1（Critical）
影響を受ける機能	load_chat_history、get_history_names、load_template
修正コミット	952fc8c3cbacead858311747cddd4bedcb4721d7

パストラバーサルについて

パストラバーサルとは、Webアプリケーションにおいてディレクトリパスの検証が不十分な場合に発生する脆弱性のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

意図しないディレクトリへのアクセスが可能
重要なファイルの閲覧や改ざんのリスク
システム全体のセキュリティを脅かす可能性

chuanhuchatgptで発見されたパストラバーサルの脆弱性は、os.path.joinを使用したディレクトリパスの結合における入力サニタイズの不備に起因している。load_chat_history関数やget_history_names関数、load_template関数において、ユーザー入力値の適切な検証が行われていないため、攻撃者による任意のファイル操作やリモートコード実行の可能性が指摘されているのだ。

gaizhenbiao/chuanhuchatgptの脆弱性に関する考察

今回発見された脆弱性の特筆すべき点は、複数の重要機能にわたってパストラバーサルの問題が存在していることである。特にload_chat_history関数における任意のファイルアップロード機能の脆弱性は、攻撃者によるリモートコード実行を可能にする可能性があり、システム全体のセキュリティを著しく損なう恐れがある。

今後の課題として、入力値の厳格なバリデーションとサニタイズの実装が挙げられる。os.path.joinを使用する際は、パスの正規化や許可されたディレクトリの範囲チェックを徹底することで、意図しないディレクトリへのアクセスを防ぐことが可能となるだろう。

セキュリティ対策としては、ファイルアップロード時の拡張子チェックやコンテンツタイプの検証、アクセス可能なディレクトリの制限など、多層的な防御策の導入が望まれる。また、定期的なセキュリティ監査やペネトレーションテストの実施により、新たな脆弱性の早期発見と対策が期待される。