【CVE-2024-25431】wasm-micro-runtimeに特権昇格の脆弱性、深刻度8.8のリスクで早急な対応が必要に
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記事の要約
- wasm-micro-runtimeに特権昇格の脆弱性が発見
- CVE-2024-25431として識別される深刻な問題
- v.b3f728c以前のバージョンが影響を受ける
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wasm-micro-runtimeの脆弱性
bytecodealliance wasm-micro-runtimeにおいて、v.b3f728c以前のバージョンに影響を及ぼす特権昇格の脆弱性が発見され、【CVE-2024-25431】として2024年11月8日に公開された。この脆弱性は、check_was_abi_compatibility関数に対して細工されたファイルを利用することで、リモート攻撃者が特権を昇格させることが可能となっている。[1]
NVDの評価によると、この脆弱性の深刻度はCVSS v3.1で8.8(High)と評価されており、攻撃の複雑さは低く特別な権限も不要とされている。ただし攻撃には利用者の関与が必要とされ、影響範囲として機密性と完全性、可用性のすべてに高い影響があると判断されている。
この問題に対する修正はコミット06df58fで実装されており、CWEでは「CWE-125 Out-of-bounds Read」として分類されている。SSVCの評価では自動化された攻撃が可能であることが指摘されており、技術的な影響も報告されている。
wasm-micro-runtime脆弱性の詳細
項目 | 詳細 |
---|---|
CVE番号 | CVE-2024-25431 |
影響を受けるバージョン | v.b3f728c以前 |
CVSS評価 | 8.8(High) |
CWE分類 | CWE-125 Out-of-bounds Read |
修正バージョン | コミット06df58f |
公開日 | 2024年11月8日 |
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特権昇格について
特権昇格とは、システムやアプリケーション上で通常よりも高い権限を不正に取得することを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。
- 管理者権限などの高い権限を不正に取得する攻撃手法
- システムの重要な機能やデータへのアクセスが可能となる
- マルウェアの実行やシステムの改ざんに悪用される可能性がある
wasm-micro-runtimeの脆弱性では、check_was_abi_compatibility関数に対する細工されたファイルを通じて特権昇格が可能となっている。この問題は権限のない攻撃者がシステム全体に影響を及ぼす可能性があるため、CVSS評価で高い深刻度が付与され、早急な対応が推奨されている。
wasm-micro-runtimeの脆弱性に関する考察
wasm-micro-runtimeの特権昇格の脆弱性は、WebAssemblyの実行環境におけるセキュリティの重要性を再認識させる重大な問題となっている。特にcheck_was_abi_compatibility関数の実装における境界値チェックの不備が指摘されており、この種の基本的なセキュリティチェックの重要性が改めて浮き彫りとなっている。
今後はWebAssemblyの実行環境全般において、より厳密な入力値の検証やメモリ境界のチェックなど、基本的なセキュリティ対策の見直しが必要となるだろう。また、自動化された攻撃が可能という点から、影響を受けるバージョンを使用している組織は早急なアップデートが求められる。
WebAssemblyエコシステムの発展に伴い、実行環境のセキュリティはますます重要になることが予想される。wasm-micro-runtimeのような重要なプロジェクトには、セキュリティレビューの強化や脆弱性報告の体制整備など、より包括的なセキュリティ対策の実装が望まれる。
参考サイト
- ^ CVE. 「CVE Record | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-25431, (参照 24-11-16).
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