【CVE-2024-46890】SINEC INSの全バージョンに重大な脆弱性、特権ユーザーによる任意コード実行が可能に
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記事の要約
- SINEC INSの全バージョンに脆弱性が発見
- 特権を持つ認証済み攻撃者が任意のコードを実行可能
- V1.0 SP2 Update 3未満のバージョンが影響を受ける
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SINEC INSの脆弱性によるOS上での任意コード実行の危険性
SiemensはSINEC INSの全バージョンにおいて、V1.0 SP2 Update 3未満のバージョンに影響を与える深刻な脆弱性を2024年11月12日に公開した。この脆弱性は特権を持つ認証済みリモート攻撃者がWebAPIの特定のエンドポイントを介してOS上で任意のコードを実行可能になるという極めて危険性の高い問題となっている。[1]
脆弱性の深刻度はCVSS v3.1で9.1、CVSS v4.0で9.4と非常に高く評価されており、攻撃の複雑さが低いことから容易に悪用される可能性が指摘されている。この脆弱性はCWE-78に分類され、OSコマンドインジェクションの脆弱性として特定されている。
SSVCの評価によると、この脆弱性の技術的影響は部分的であり、自動化された攻撃の可能性は低いとされている。しかしながら、攻撃者が高い特権を持っている場合、機密性・整合性・可用性のすべてに高い影響を及ぼす可能性があるため、早急な対応が求められている。
SINEC INS脆弱性の影響度まとめ
項目 | 詳細 |
---|---|
影響を受けるバージョン | V1.0 SP2 Update 3未満の全バージョン |
CVSS v3.1スコア | 9.1(Critical) |
CVSS v4.0スコア | 9.4(Critical) |
CWE分類 | CWE-78(OSコマンドインジェクション) |
技術的影響 | 機密性・整合性・可用性への高い影響 |
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OSコマンドインジェクションについて
OSコマンドインジェクションとは、攻撃者が悪意のあるOSコマンドを実行できる脆弱性の一種であり、主な特徴として以下のような点が挙げられる。
- Webアプリケーションを介してOSコマンドを実行可能
- システム全体に重大な影響を及ぼす可能性がある
- 入力値の適切な検証がない場合に発生
SINEC INSの脆弱性では、WebAPIの特定のエンドポイントにおける入力値の検証が不適切であることが原因となっている。この脆弱性を持つアプリケーションでは、高い特権を持つ認証済み攻撃者がシステムに対して任意のコードを実行できる状態にあり、システム全体のセキュリティが著しく損なわれる可能性がある。
SINEC INSの脆弱性に関する考察
SINEC INSの脆弱性は、認証済みユーザーによる攻撃を前提としているため、一般的な外部からの攻撃リスクは比較的低いと考えられる。しかしながら、内部犯行や認証情報の漏洩が発生した場合、システム全体に致命的な影響を及ぼす可能性があるため、早急なアップデートによる対策が不可欠となっている。
この脆弱性の存在は、産業用システムにおけるWebAPIのセキュリティ設計の重要性を改めて浮き彫りにしている。特に入力値の検証やサニタイズ処理の実装不備は、重大なセキュリティリスクにつながる可能性があるため、開発段階からのセキュリティ対策の徹底が求められている。
今後は、同様の脆弱性を防ぐため、開発プロセスにおけるセキュリティレビューの強化やセキュリティテストの充実が必要となるだろう。また、早期発見・早期対応を可能にするため、セキュリティ監視体制の強化や定期的な脆弱性診断の実施も重要な課題となっている。
参考サイト
- ^ CVE. 「CVE Record | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-46890, (参照 24-11-19).
- NEC. https://jpn.nec.com/
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