SC Capital PartnersとCLIが戦略的パートナーシップを締結、アジア太平洋地域での不動産投資運用事業が拡大へ

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

SC Capital PartnersとCLIが戦略的パートナーシップを締結
CLIがSC Capital Partnersの株式40%を取得
2030年までにCLIによる完全所有を目指す

SC Capital Partnersグループの戦略的パートナーシップ締結による事業拡大

SC Capital Partnersグループは2024年11月20日、キャピタランド・インベストメントと戦略的パートナーシップの締結を発表した。CLIは初期出資として2億8,000万シンガポールドルでSC Capital Partnersグループの株式40%を取得し、さらに戦略的資本として最低5億2,400万シンガポールドルを投資することで事業拡大を目指している。^[1]

SC Capital Partnersグループの運用資産は、アジア太平洋地域に特化した不動産投資運用において重要な位置を占めており、60を超える世界中の機関投資家からの資金プールを保有している。CLIはこの戦略的投資により運用資金を110億シンガポールドル拡大し、日本でのプレゼンス強化とJ-REIT市場への進出を実現する方針だ。

取引成立から3年目と5年目にCLIにはSC Capital Partnersグループの株式30%を追加取得するオプションが付与されており、2030年までに完全所有が成立する予定となっている。それまでの期間、スチャッド・チアラヌサティが投資活動や投資商品の発売を含めた独立性を維持することが決定している。

SC Capital Partnersグループの事業内容まとめ

項目	詳細
取得株式比率	初期40%、2030年までに100%
投資金額	初期2億8,000万シンガポールドル、追加5億2,400万シンガポールドル
運用商品	RECAPシリーズ、SCORE+、オーダーメード投資ソリューション
拠点数	アジア太平洋地域8拠点
主要事業	不動産投資運用、ジャパン・ホテル・リート投資法人の資産運用

J-REIT市場について

J-REIT市場とは、日本の不動産投資信託市場を指す専門用語であり、投資家が不動産に投資できる金融商品を上場している市場のことである。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

不動産への投資を少額から可能にする金融商品
安定的な配当収入が期待できる投資手段
専門家による不動産運用と透明性の高い情報開示

SC Capital Partnersグループはすでにジャパンホテルリートアドバイザーズを通じてJ-REIT市場で存在感を示している。CLIとの戦略的パートナーシップにより、さらなるJ-REIT市場での展開が期待され、アジア太平洋地域最大級のREITマネージャーとしての地位確立を目指している。

SC Capital PartnersとCLIの戦略的パートナーシップに関する考察

戦略的パートナーシップによって、両社の補完的なポートフォリオと地理的プレゼンスを活用した相乗効果が期待できる。CLIにとってはアジア太平洋地域での不動産投資運用能力が強化され、SC Capital Partnersグループにとっては資本力の増強によって新たな成長機会の獲得が可能になるだろう。

パートナーシップ後も2030年までSC Capital Partnersグループの独立性が維持されることで、急激な変化による事業への影響を最小限に抑えることができる。段階的な株式取得によって、両社の企業文化や事業戦略の融合を丁寧に進めることが可能となり、長期的な成長基盤の構築につながるだろう。

アジア太平洋地域の不動産市場は今後も成長が見込まれており、両社の強みを活かした展開が期待される。特に日本市場においては、J-REIT事業の拡大を通じて新たな投資機会の創出と資産運用の多様化が進むことが予想されるのだ。

参考サイト

^ PR TIMES. 「SC Capital Partnersグループ、成長の加速に向けてキャピタランド・インベストメントと戦略的パートナーシップを締結 | ＳＣキャピタル・パートナーズ・ジャパン株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000111940.html, (参照 24-11-21).

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