【CVE-2024-11246】code-projects Farmacia 1.0にクロスサイトスクリプティングの脆弱性、複数のパラメータで攻撃の可能性

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

Farmacia 1.0にクロスサイトスクリプティングの脆弱性
adicionar-cliente.phpファイルのパラメータに問題
CVSS深刻度はMediumで対策が必要

code-projects Farmaciaのクロスサイトスクリプティング脆弱性

code-projectsは2024年11月15日、Farmacia 1.0のadicionar-cliente.phpファイルにクロスサイトスクリプティングの脆弱性が発見されたことを発表した。この脆弱性は【CVE-2024-11246】として識別され、nome、cpf、dataNascimentoなどの引数操作によってクロスサイトスクリプティング攻撃が可能になることが判明している。^[1]

脆弱性の深刻度はCVSS v4.0でMedium（5.3点）と評価されており、リモートからの攻撃が可能であることから早急な対応が求められる状況となっている。特にnomeパラメータが影響を受けることが判明しているが、他のパラメータにも同様の脆弱性が存在する可能性が指摘されているのだ。

この脆弱性はCWE-79（クロスサイトスクリプティング）とCWE-94（コードインジェクション）に分類されており、攻撃者は特権レベルが低い状態でも攻撃を実行できることが明らかになっている。VulDBユーザーのcurry136氏によって報告されたこの脆弱性は、既に公開されており悪用される可能性が高まっているのだ。

Farmacia 1.0の脆弱性情報まとめ

項目	詳細
CVE番号	CVE-2024-11246
影響を受けるバージョン	Farmacia 1.0
脆弱性の種類	クロスサイトスクリプティング、コードインジェクション
CVSS評価	v4.0: 5.3（Medium）、v3.1: 3.5（Low）、v3.0: 3.5（Low）
影響を受けるパラメータ	nome、cpf、dataNascimento

クロスサイトスクリプティングについて

クロスサイトスクリプティング（XSS）とは、Webアプリケーションの脆弱性を悪用して悪意のあるスクリプトを注入する攻撃手法のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

ユーザーの入力値を適切にサニタイズせずに出力する問題が原因
攻撃者は被害者のブラウザ上で悪意のあるスクリプトを実行可能
セッションハイジャックやクッキー情報の窃取などが可能

Farmacia 1.0で発見された脆弱性は、adicionar-cliente.phpファイル内でユーザー入力値の検証が不十分であることが原因となっている。特にnomeパラメータを中心に複数のパラメータで入力値のサニタイズが適切に行われていないため、攻撃者によって悪意のあるスクリプトが注入される可能性が高い状態となっているのだ。

code-projects Farmaciaのクロスサイトスクリプティング脆弱性に関する考察

code-projects Farmaciaの脆弱性は、ユーザー入力値の検証不足という基本的なセキュリティ対策の欠如が原因となっている。入力値のサニタイズ処理を実装することで比較的容易に対策可能な脆弱性であるが、同様の脆弱性が他のパラメータにも存在する可能性があり、アプリケーション全体のセキュリティレベルを見直す必要があるだろう。

今後はセキュアコーディングガイドラインの策定や、定期的なセキュリティ診断の実施が不可欠となる。特にユーザー入力を扱う機能については、入力値の検証やエスケープ処理を徹底することで、類似の脆弱性を未然に防ぐことが可能になるはずだ。

また、オープンソースプロジェクトとしての透明性を確保しつつ、脆弱性情報の適切な管理と迅速な対応体制の構築が求められる。コミュニティとの連携を強化し、セキュリティ品質の向上を図ることで、より安全なアプリケーションとしての発展が期待できるだろう。