【CVE-2024-10113】WP AdCenter 2.5.7以前にXSS脆弱性、投稿者権限で悪用可能な状態に
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記事の要約
- WP AdCenterに認証済みユーザーによるXSS脆弱性
- プラグインのバージョン2.5.7以前が影響対象
- 入力の不適切なサニタイズが主な原因
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WP AdCenter 2.5.7のXSS脆弱性
WordPressプラグイン「WP AdCenter – Ad Manager & Adsense Ads」において、バージョン2.5.7以前に深刻な脆弱性が発見され、2024年11月15日に【CVE-2024-10113】として公開された。このプラグインのwpadcenter_adショートコードにおいて、ユーザー入力値の不適切なサニタイズとアウトプットエスケープの欠如により、Stored XSSの脆弱性が存在することが判明している。[1]
この脆弱性は、投稿者権限以上を持つ認証済みユーザーが悪用可能であり、任意のWebスクリプトをページに注入することができる状態となっている。攻撃者によって注入されたスクリプトは、そのページにアクセスした一般ユーザーのブラウザ上で実行される可能性があるだろう。
CVSSスコアは6.4(Medium)と評価されており、攻撃の複雑さは低く、特権は必要だが、ユーザーの操作は不要とされている。また、脆弱性の影響範囲に変更があり、機密性と完全性への影響は限定的であると評価された。
WP AdCenter脆弱性の詳細情報
項目 | 詳細 |
---|---|
脆弱性ID | CVE-2024-10113 |
影響を受けるバージョン | 2.5.7以前 |
CVSSスコア | 6.4(Medium) |
攻撃条件 | 投稿者権限以上の認証が必要 |
脆弱性の種類 | Stored XSS(CWE-79) |
影響範囲 | 機密性と完全性への限定的な影響 |
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Stored XSSについて
Stored XSSとは、Webアプリケーションの脆弱性の一種で、攻撃者が悪意のあるスクリプトをサーバーに保存し、他のユーザーがそのページにアクセスした際に実行される攻撃手法のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。
- サーバーにスクリプトが永続的に保存される
- 複数のユーザーに影響を与える可能性がある
- セッション情報の窃取やページの改ざんが可能
WP AdCenterの脆弱性では、wpadcenter_adショートコードを介してユーザー入力値が適切にサニタイズされずにデータベースに保存される状態となっている。この脆弱性により、攻撃者は投稿者権限以上の権限を持つアカウントを利用して、WordPressサイトに永続的な悪意のあるスクリプトを埋め込むことが可能となった。
WP AdCenter脆弱性に関する考察
WordPressプラグインの脆弱性対策において、入力値のサニタイズとエスケープは基本的なセキュリティ対策として重要である。今回のWP AdCenterの脆弱性は、基本的なセキュリティ実装の不備により引き起こされており、プラグイン開発におけるセキュリティテストの重要性を改めて示している。
投稿者権限以上のユーザーによる攻撃を想定したセキュリティ設計は、CMSプラグインにとって重要な課題となっている。プラグインの開発者は、ユーザー入力を扱う際のバリデーションとサニタイズの実装を徹底し、定期的なセキュリティレビューを行うことで、同様の脆弱性の発生を防ぐ必要があるだろう。
今後はWordPressコミュニティ全体でセキュリティ意識を高め、プラグイン開発におけるベストプラクティスの共有や、自動化されたセキュリティテストの導入を推進することが重要である。特に広告管理プラグインは、収益に直結する重要な機能を提供するため、より厳密なセキュリティ対策が求められるだろう。
参考サイト
- ^ CVE. 「CVE Record | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-10113, (参照 24-11-22).
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