LiLzとugoが業務提携、点検AIとロボットの連携でアナログメーター読取りを自動化

text: XEXEQ編集部

PR TIMES より

記事の要約

LiLzとugoが業務提携を締結
点検AIサービスと点検ロボットの連携開始
アナログメーター値の自動読み取りが可能に

LiLzとugoの業務提携によるAIとロボットの融合

LiLz株式会社とugo株式会社は2024年8月6日に業務提携契約を締結し、点検用AIサービス「LiLz Gauge」とugo Platformの連携を開始した。この提携により、ugoの点検用巡回ロボット「ugo mini」が撮影したアナログメーター画像をLiLz Gaugeで自動的に数値化することが可能になったのだ。^[1]

ugo miniは高さと向きの調整可能なカメラと自動巡回機能を備えており、工場や施設内の様々な場所にある設備のアナログメーターをカバーすることができる。一方LiLz Gaugeは、機械学習と画像処理技術を活用して画像データからアナログメーターの値を読み取り、設備の異常を検知する機能を持っている。

この連携により、点検作業におけるアナログメーター値の読み取りの自動化・高度化が実現した。両社は今後、アナログメーターの日常点検だけでなく、あらゆる点検業務の省力化を目指すとともに、海外での導入も視野に入れている。

LiLzとugoの業務提携による点検業務の効率化まとめ

	LiLz Gauge	ugo mini	連携によるメリット
主な機能	AIによるメーター値読取	自動巡回・撮影	自動化された点検プロセス
技術的特徴	機械学習・画像処理	調整可能カメラ	高精度な異常検知
対応メーター	7種類のアナログメーター	様々な場所の設備	幅広い点検対象をカバー
今後の展望	点検業務の拡大	海外展開	総合的な施設管理ソリューション

アナログメーターについて

アナログメーターとは、物理量を連続的な指針の動きや目盛りの変化で表示する計測器のことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

直感的に値の変化や傾向を把握しやすい
電源不要で信頼性が高く、過酷な環境でも使用可能
多様な計測対象に対応し、電圧、電流、圧力など幅広く利用される

アナログメーターは、デジタルメーターと比較して読み取りに人的作業を要することが多く、正確性にも個人差が生じやすいという課題がある。LiLzとugoの連携は、このようなアナログメーターの欠点を補いつつ、その信頼性や直観性を活かした新しい点検システムの構築を目指しているのだ。

LiLzとugoの業務提携に関する考察

LiLzとugoの業務提携は、IoTとAIの技術を活用した施設管理の自動化という点で画期的だ。しかし、今後の課題として、異なる製造元のアナログメーターに対する互換性の確保や、AIの判断ミスによる誤検知のリスク管理が挙げられるだろう。特に重要インフラ施設などでは、AIの判断を人間がどのようにチェックし、最終的な責任を誰が負うのかという問題も検討する必要がある。

新機能としては、AIによる予測保全機能の追加が期待される。過去のデータを分析することで、機器の故障や異常を事前に予測し、計画的なメンテナンスを可能にすることで、ダウンタイムの削減やコスト最適化が実現できるだろう。また、ARやVR技術を活用した遠隔作業支援システムとの連携も、技術者の効率的な配置や技術継承の面で有効だと考えられる。

長期的には、この提携がスマートファクトリーやスマートシティの実現に向けた重要な一歩となることが期待される。人手不足や高齢化が進む日本において、このような技術革新は施設管理の効率化だけでなく、働き方改革や安全性向上にも貢献する可能性を秘めている。両社の技術力と顧客基盤を活かし、グローバル市場でのプレゼンス確立にも期待が高まる。