日鉄エンジニアリングが先進的CCS事業の基本設計業務8件を受注、2030年度までのCO2貯留開始を目指し体制を強化
PR TIMES より
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記事の要約
- 日鉄エンジニアリングが先進的CCS事業の基本設計業務8件を受注
- INPEXから4件、日本製鉄から3件、三菱商事から1件を受注
- 2030年度までのCO2貯留開始を目指すJOGMEC案件
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日鉄エンジニアリングのCCS関連事業受注拡大
日鉄エンジニアリング株式会社および日鉄パイプライン&エンジニアリング株式会社は、2030年度までのCO2貯留開始を目指すJOGMECの先進的CCS事業において8件の基本設計業務を受注した。この受注は日本製鉄株式会社、株式会社INPEX、三菱商事株式会社からのもので、首都圏CCS事業や日本海側東北地方CCS事業、大洋州CCS事業に関する重要なプロジェクトとなっている。[1]
日鉄エンジニアリンググループは、CO2の分離・回収技術「ESCAP®」や輸送、液化・貯蔵、貯留などのCCSバリューチェーン全体に関する技術とノウハウを蓄積してきた。同社のESCAP®は製鉄所や発電所向けに商業機2件の実績があり、汎用技術と比較して熱消費量を43%低減できる特徴を持っている。
日鉄エンジニアリングは新たにCCS事業推進部を設立し、将来的なCCS設備の建設フェーズに向けた体制を整備している。今後は国内外のエネルギー・海洋資源開発関連プロジェクトで培った技術とノウハウを活かし、中長期的にCCS関連で数千億円規模の事業展開を目指すことになった。
先進的CCS事業における基本設計業務の内容
事業区分 | 業務内容 | 発注者 |
---|---|---|
首都圏CCS事業 | CO2分離回収設備検討業務 | 日本製鉄 |
首都圏CCS事業 | 海洋設備概念設計業務 | INPEX |
首都圏CCS事業 | 昇圧設備Pre-FEED業務 | INPEX |
首都圏CCS事業 | パイプライン路線工事FEED業務 | INPEX |
首都圏CCS事業 | パイプラインステーション工事FEED業務 | INPEX |
日本海側東北地方CCS事業 | CO2分離回収設備およびCO2液化・貯蔵・出荷設備検討業務 | 日本製鉄 |
大洋州CCS事業 | CO2分離回収設備検討業務 | 日本製鉄 |
大洋州CCS事業 | パイプラインルート選定および技術検討に係るエンジニアリング業務 | 三菱商事 |
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CCSについて
CCSとはCarbon dioxide Capture and Storageの略称で、主に産業活動で発生するCO2を回収し貯留する技術のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。
- CO2の分離・回収から輸送、貯留までの一連のプロセスを含む
- 製鉄所や発電所などの大規模CO2排出源に適用可能
- カーボンニュートラル実現に向けた重要技術として注目
CCS技術の中でも日鉄エンジニアリングが開発した省エネ型CO2分離回収技術ESCAP®は、製鉄所や発電所での実績を持つ高効率な技術として評価されている。同技術は食品用途を含む高純度CO2の製造実績があり、CCS用途だけでなくCCU目的としても適用が可能である。
先進的CCS事業に関する考察
日鉄エンジニアリングがCCSバリューチェーン全体にわたる技術とノウハウを持っている点は、今後の事業展開において大きな強みとなるだろう。特にESCAP®技術は汎用技術と比較して大幅な省エネルギー化を実現しており、カーボンニュートラル実現に向けた重要な要素技術として期待できる。
一方で、CCS事業の本格的な展開に向けては、技術面だけでなくコストや規制面での課題も存在している。日鉄エンジニアリングには新設したCCS事業推進部を中心に、これらの課題に対する包括的な解決策の提示が求められることになるだろう。
今後は国内外での実証事業の成果を踏まえ、より効率的なCO2回収・貯留システムの確立が期待される。特に2030年度までのCO2貯留開始という目標に向けて、技術の最適化とコスト削減の両立が重要な課題となってくるはずだ。
参考サイト
- ^ PR TIMES. 「【受注】先進的CCS事業に向けた基本設計業務 | 日鉄エンジニアリング株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000093.000091727.html, (参照 24-11-26).
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