Green Carbonが100万haプロジェクトに参画、ベトナム3省でのメタンガス削減に向けた取り組みを本格化

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

Green Carbonがベトナム100万haプロジェクトに正式参画
Soc Trang省など3省とMOUを締結し水田メタン削減を推進
最大266,000haの水田でAWD普及とカーボンクレジット創出へ

Green Carbonのベトナム100万haプロジェクト参画とMOU締結

Green Carbon株式会社は、ベトナムメコンデルタ地域のSoc Trang省、Can Tho市、Bac Lieu省の各農業農村開発局とMOUを2024年11月27日に締結した。この締結により、ベトナム政府が主導する100万haプロジェクトへ正式参画し、AWD（間断灌漑）の普及とカーボンクレジット創出を目指すことが決定している。^[1]

100万haプロジェクトは2023年11月に発表された、ベトナム農業農村開発省が中心となって推進する環境施策となっている。メコンデルタ地域の水田100万haにおいて高品質かつ環境負荷の少ない稲作普及を目標とし、温室効果ガスの排出削減と持続可能な農業技術の導入を通じて環境保護と地域経済の発展を実現しようとしている。

Green Carbonは2024年8月にベトナム支社を設立し、現在10省でMOUを締結してプロジェクト開発を進めている。新たに締結した3省では、Soc Trang省で最大130,000ha、Can Tho市で最大100,000ha、Bac Lieu省で最大36,000haへの段階的な拡大を計画しており、現地研究機関や大学と連携してメタンガス計測やデータ収集を実施する予定だ。

ベトナム100万haプロジェクトの概要

項目	詳細
プロジェクト名	高品質・低排出の稲作プロジェクト
発表時期	2023年11月
目標年	2030年
対象地域	ベトナムメコンデルタ地域
対象面積	水田100万ha
主な技術	AWD（間断灌漑）

AWDについて

AWD（間断灌漑）とは、水田の水位を目安に数日おきに入水と自然乾燥を繰り返す農業技術のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

水田からのメタンガス排出削減が可能
水資源の効率的な利用と保全に貢献
持続可能な稲作技術として注目

Green CarbonはAWDをベトナムの水田プロジェクトの主力技術として位置づけている。現地のDARDと協力して農家への普及や指導を行いながら、カーボンクレジットの創出から販売までを包括的に支援することで、持続可能な農業の実現とメタンガス削減の両立を目指している。

ベトナム100万haプロジェクトに関する考察

Green Carbonのベトナム100万haプロジェクトへの参画は、環境保護と農業発展の両立という点で画期的な取り組みとなっている。AWDの導入によって水田からのメタンガス排出を削減しながら、農家の収益向上も実現できる可能性を秘めているため、今後の展開が注目されるだろう。

一方で、新技術導入に対する農家の理解促進や、広大な面積での均質な管理体制の構築などが課題として考えられる。Green Carbonには現地研究機関や大学との連携を通じて、これらの課題に対する具体的な解決策を提示することが求められているのだ。

今後は、AWDの普及状況や実際のメタンガス削減効果、カーボンクレジットの創出実績などを注視する必要がある。プロジェクトの成功は、ベトナムの農業セクターにおける環境負荷低減のモデルケースとなり、他の地域への展開も期待できるだろう。

参考サイト

^ PR TIMES. 「【日本初】Green Carbon株式会社は、ベトナム政府主導の「100万haプロジェクト」に正式参画メタンガス削減に向けた水田プロジェクトをベトナム3省と新たにMOUを締結 | Green Carbon株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000124.000117956.html, (参照 24-11-27).

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