パーソルビジネスプロセスデザインが新潟県でドローン物流の実証実験を実施、離島と本土を結ぶ新たな物流システムの構築へ

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

パーソルビジネスプロセスデザインがドローン運用の実証調査を実施
佐渡市と粟島浦村で特産品の高速配送を検証
マルチモーダル物流による長距離輸送システムを構築

新潟スマートロジスティックアイランド推進協議会によるドローン実証実験の実施

パーソルビジネスプロセスデザイン株式会社は国土交通省より令和6年度スマートアイランド推進実証調査業務を受託し、2024年11月5日と6日に新潟県佐渡市と粟島浦村でドローン運用の実証実験を行った。新潟スマートロジスティックアイランド推進協議会の代表団体として、コンソーシアムの運営から報告書作成までの事務局業務を担当している。^[1]

本調査では佐渡島および粟島から本土へのドローンによる特産品の高速発送と、新潟駅から東京駅までの上越新幹線を活用した荷物輸送サービス「はこビュン」を組み合わせたマルチモーダル物流の検証を実施した。粟島では特産品の配送と同時に周辺の定置網や養殖場の監視も行い、デュアルユースの可能性を追求している。

佐渡島では島内の高地キャンプサイトへの物資輸送や防災備品の配送など、高低差のある場所での運用についても今年度中に検証を予定している。実証実験では垂直離着陸機の2路線同時飛行に成功し、離島・本土双方から実装への期待の声が寄せられている。

ドローン実証実験の実施内容まとめ

地域	佐渡島	粟島
輸送ルート	佐渡島→西海岸公園→新潟駅→東京駅→銀座	粟島→岩船港→新潟駅→東京駅→銀座
実施内容	特産品の高速発送、高地キャンプサイトへの配送	特産品の配送、海上監視
実施状況	一部実施済み、一部年度内予定	実施済み

マルチモーダル物流について

マルチモーダル物流とは、複数の交通機関を連携させて利用者のニーズに合わせた効率的な輸送を実現する物流サービスのことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

異なる輸送手段を組み合わせた効率的な配送システム
各輸送手段の特性を活かした最適な輸送ルートの設計
シームレスな物流サービスの実現による配送時間の短縮

本実証実験ではドローンと新幹線を組み合わせることで、離島の特産品を高鮮度のまま都市部へ届けることを可能にした。マルチモーダル物流の導入により、離島における物流の課題解決と地域経済の活性化に貢献することが期待されている。

ドローン物流の社会実装に関する考察

離島地域におけるドローン物流の実証実験は、地域特産品の高付加価値化と物流効率化の両面で大きな可能性を示している。特に垂直離着陸機による2路線同時飛行の成功は、実用化に向けた重要なマイルストーンとなり得るものだ。

今後の課題として人件費などのコスト面や運用体制の確立が挙げられるが、自走可能なビジネスモデルの構築により解決できる可能性が高い。実証実験で得られたノウハウを標準化することで、他の離島地域への展開も視野に入れることができるだろう。

ドローン物流の社会実装は離島の物流課題を解決するだけでなく、防災や監視など多目的な活用も期待できる。継続的な実証実験と運用最適化を通じて、持続可能な地域社会の実現に寄与することが望まれる。

参考サイト

^ PR TIMES. 「パーソルビジネスプロセスデザインが代表団体を務める新潟スマートロジスティックアイランド推進協議会、ドローン運用の社会実装に向けたスマートアイランド推進実証調査業務を実施 | パーソルビジネスプロセスデザイン株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000069.000124841.html, (参照 24-11-29).

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