新潟市消防局がNSER mobileを2025年1月から導入、北陸・甲信越初の救急搬送支援システムで医療DXを推進

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

TXP Medicalは救急搬送支援システム「NSER mobile」を2025年1月より新潟市消防局へ導入することを発表した。このシステムは北陸・甲信越で初の導入事例となり、藤沢市や札幌市など全国で6例目の本格導入となるものだ。^[1]

新潟市の救急車出動件数は令和5年に45,405件を記録し、前年比3,086件増と過去最多を更新している状況にある。NSER mobileの導入によって病院収容所要時間の短縮とEBPMの推進が可能となり、増加する救急需要への対応力が強化されるだろう。

本システムの運用では新潟市全域の25救急隊にタブレット端末を配備し、新潟大学医歯学総合病院や新潟市民病院を含む市内20医療機関との情報連携を実現する。医療機関側では専用の通信端末でNSER mobileからの情報を受信し、救急対応の効率化を図っている。

項目	詳細
運用開始時期	2025年1月
対象エリア	新潟市全域（人口約76万人）
導入規模	消防機関25救急隊、医療機関20施設
主要機能	事案情報入力、病歴・バイタルサイン記録、静止画共有、一斉照会機能
データ管理	救急搬送から治療・検査・転院までの一連業務をデジタル管理

EBPMとはEvidence-based policy makingの略称で、政策立案においてエビデンス（証拠・根拠）に基づいた意思決定を行うアプローチのことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

救急医療の分野においてEBPMは、搬送時間や治療効果などの客観的データを収集・分析することで、より効率的な救急体制の構築に貢献している。NSER mobileの導入により、新潟市では救急搬送に関する詳細なデータを収集・活用し、エビデンスに基づいた救急医療体制の最適化が可能となるだろう。

NSER mobileの導入は救急医療のデジタル化において重要な一歩となるものだ。特に救急車の出動件数が増加している新潟市において、医療機関との迅速な情報共有や搬送時間の短縮は喫緊の課題であり、システムの導入によってこれらの課題解決が期待できるだろう。

一方で、システムの導入初期においては救急隊員や医療機関スタッフの操作習熟度に差が生じる可能性がある。救急現場での円滑な運用のためには、十分な研修期間の確保と段階的な機能拡充が重要になってくるだろう。

今後は蓄積されたデータを活用した救急医療の質の向上が期待される。救急搬送から治療までの一連のプロセスをデジタルで管理することで、より効率的な救急医療体制の構築が可能となるはずだ。さらなる機能の拡充と他地域への展開にも期待が高まる。

^ PR TIMES. 「新潟市でNSER mobileが2025年1月より運用開始。北陸・甲信越で初導入 | TXP Medical株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000104.000031630.html, (参照 24-11-30).

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