ハミングバードが港区でドローン物資輸送プロジェクトを開始、災害時の緊急輸送体制が強化へ

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

ハミングバードのドローン物資輸送プロジェクトが港区で採択
2024年11月20日に港区と協定締結を実施
2025年3月までに実証実験を実施予定

港区での緊急物資輸送ドローンプロジェクト始動

株式会社ハミングバードは港区の"みなと新技術チャレンジ提案制度"において、『震災等被災時における台場地域や高層建物屋上へのドローンによる緊急物資輸送』プロジェクトが採択され、2024年11月20日に清家愛港区長と協定締結式を実施した。本プロジェクトでは2025年3月までに実証実験を行う予定となっている。^[1]

災害発生時の台場地域における課題として、レインボーブリッジやゆりかもめが使用不能となった場合の被災状況確認や医療品などの緊急物資輸送手段の確保が挙げられている。この課題に対し、自動空撮機による被災状況確認と物資輸送専用機による物資輸送を組み合わせた新たなソリューションを提供することになった。

本プロジェクトの特徴として、有人地帯での目視外飛行である「レベル4飛行」の実現に向けた取り組みが含まれている。決められたルートを使用することで有人機との調整や事故を防ぎ、迅速な作業を実現するとともに、高層マンションへの支援物資輸送では屋上のヘリポートを活用する計画だ。

ドローンによる緊急物資輸送プロジェクトの概要

項目	詳細
実施企業	株式会社ハミングバード
協定締結日	2024年11月20日
実証実験期限	2025年3月まで
使用機材	自動空撮機、物資輸送専用機
対象エリア	港区台場地域、高層建物屋上
主な用途	被災状況確認、緊急物資輸送

レベル4飛行について

レベル4飛行とは、有人地帯における目視外でのドローン飛行を指す技術規格である。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

有人地帯での安全な自律飛行が可能
事前に設定されたルートに基づく運航
緊急時の物資輸送に適した飛行方式

ドローンスクール東京を運営するハミングバードは、既に7つの自治体と災害協定を締結しており、防災訓練や定期講習を実施している。レベル4飛行の実現により、災害時の迅速な支援活動が可能となり、より効果的な緊急対応が期待できる。

ドローン物資輸送プロジェクトに関する考察

本プロジェクトの優れた点として、既存の交通インフラが機能しない状況下での代替輸送手段を確立できる点が挙げられる。能登半島地震での教訓を活かし、都市部における災害時の物資輸送手段の多様化を図ることで、レジリエンスの向上に大きく貢献することが期待できるだろう。

一方で、今後の課題としてドローンの飛行ルート確保や周辺住民との合意形成が挙げられる。これらの課題に対しては、地域住民への丁寧な説明会の実施や、安全性を重視した飛行計画の策定が有効な解決策となり得るだろう。

将来的には、AIによる自動航行システムの導入や、複数ドローンの同時運用による効率化が期待される。災害時の迅速な対応を可能にする技術革新と、それを支える制度設計の両輪で、より強靭な防災体制の構築を目指すべきだ。

参考サイト

^ PR TIMES. 「東京都港区の"みなと新技術チャレンジ提案制度″にハミングバード提案の『ドローンによる緊急物資輸送』プロジェクトが採択されました！ | 株式会社ハミングバードのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000070.000059475.html, (参照 24-11-30).

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