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エレコムが新型PoEインジェクターを発売、最大60W給電と10Gbps転送に対応し設置の柔軟性が向上

text: XEXEQ編集部

エレコムが新型PoEインジェクターを発売、最大60W給電と10Gbps転送に対応し設置の柔軟性が向上

PR TIMES より


記事の要約

  • エレコムが最大60W給電対応PoEインジェクターを発売
  • 10Gbpsの高速データ転送に対応し、設置の柔軟性向上
  • 耐熱性50℃の堅牢設計と最大5年間の無償保証を提供

エレコムの新型PoEインジェクターが開発効率と設置柔軟性を向上

エレコム株式会社は2024年8月中旬より、IEEE802.3bt(PoE++)規格に準拠した新型PoEインジェクターの販売を開始する。この製品は最大60Wの電力供給能力を持ち、消費電力の大きなPoE対応ネットワーク機器でも近くにAC電源を確保する必要がなくなり、設置場所の選択肢が大幅に拡大した。また、最大10Gbps(10GBASE-T)の高速データ転送規格にも対応しており、高速通信ネットワークの構築を可能にしている。[1]

新型PoEインジェクターは、耐熱温度50℃に対応する堅牢なメタルケースを採用しており、工場やサーバーラック付近などの過酷な環境下でも安定した稼働が可能だ。さらに、付属のネジを使用することで壁面への設置が可能であり、オプションのマグネットを装着すればスチール面への取り付けも可能となっている。電源用のACケーブルの脱落を防ぐバンドも付属しており、安全性にも配慮されている。

エレコムは本製品に対して最大5年間の無償保証を提供している。さらに、オプションで有償の保守サービスも用意されており、長期間にわたる安心した使用が可能となっている。また、本製品は自社の環境認定基準を1つ以上満たす『THINK ECOLOGY』認定製品であり、製品の包装容器が紙・ダンボール・ポリ袋のみで構成されているなど、環境への配慮も行われている。

新型PoEインジェクターの主な特徴まとめ

電力供給 データ転送速度 耐熱性 設置方法 保証期間
仕様 最大60W 最大10Gbps 50℃対応 壁面・マグネット 最大5年間
メリット 高消費電力機器対応 高速通信可能 過酷環境での使用可 設置場所の自由度向上 長期使用の安心感
対応規格 IEEE802.3bt(PoE++) 10GBASE-T - - -

IEEE802.3bt(PoE++)について

IEEE802.3bt(PoE++)とは、イーサネットケーブルを通じてデータと電力を同時に伝送する技術の規格の一つであり、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • 最大60Wの電力供給が可能
  • 4ペアすべてのケーブルを使用して給電
  • 従来のPoE規格との下位互換性を維持

IEEE802.3bt(PoE++)規格は、従来のPoE規格と比較して大幅に電力供給能力が向上している。このため、高性能な無線LANアクセスポイントや監視カメラ、デジタルサイネージなど、より多くの電力を必要とするデバイスへの給電が可能となった。また、4ペアすべてのケーブルを使用して給電を行うことで、効率的な電力伝送を実現している。

PoEインジェクターの進化に関する考察

PoEインジェクターの技術進化により、今後ネットワーク機器の設置場所の制約がさらに緩和される可能性がある。電源確保が困難な場所でも高性能な機器が使用可能になることで、オフィスや工場、屋外などでのIoTデバイスの展開が加速するだろう。一方で、高出力化に伴う発熱問題や、既存のネットワークインフラとの互換性の維持が課題となる可能性がある。

今後のPoEインジェクターには、さらなる省電力化技術の導入や、AIを活用した電力管理機能の追加が期待される。例えば、接続機器の使用状況に応じて適切な電力を供給する「スマート給電」機能や、リモートでの電力管理を可能にするクラウド連携機能などが考えられる。これらの機能により、ネットワーク全体の消費電力の最適化や、運用管理の効率化が図れるだろう。

PoE技術の進化は、単にネットワーク機器への給電方法の改善にとどまらず、スマートビルディングやスマートシティの実現に向けた重要な要素となる可能性がある。今後は、エネルギーハーベスティング技術との組み合わせや、次世代の高速通信規格への対応など、さらなる技術革新が期待される。PoEインジェクターメーカーには、これらの技術トレンドを見据えた製品開発と、多様化するユーザーニーズへの柔軟な対応が求められるだろう。

参考サイト

  1. ^ PR TIMES. 「LANケーブルを配線するだけ!最大60Wの供給と最大10Gbpsのデータ転送が可能なIEEE802.3bt(PoE++)対応PoEインジェクターを新発売 | エレコム株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000845.000026881.html, (参照 24-08-08).

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