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公開：2024-08-08

富岡市が14業務の基幹システムをOCI基盤のガバメントクラウドに移行、自治体DX推進の先駆けに

text: XEXEQ編集部

記事の要約

• 富岡市が14業務の基幹システムをガバメントクラウドに移行
• OCIを基盤とするガバメントクラウドで2024年7月に稼働開始
• GCCが開発・提供するアプリケーションを利用

富岡市の基幹業務システムのガバメントクラウド移行

群馬県富岡市は、14業務の基幹システム群をOracle Cloud Infrastructure (OCI)を基盤とするガバメントクラウドに移行し、2024年7月に稼働を開始した。この移行は、法律で定められた自治体システムの標準化対象20業務のうち、住民基本台帳や固定資産税など14業務を対象としている。^[1]

富岡市は、デジタル庁が2023年4月に行った「ガバメントクラウド早期移行団体検証事業」の第二回公募において採択団体に選定された。それ以来、各業務の担当者を含め総勢約60名の職員が参加し、システム標準化およびガバメントクラウド上への環境構築に着手し、運用テストを経て計画通りに稼働を開始した。

OCIの採用にあたっては、「ガバメントクラウド移行への支援」「高い安全性、可用性、拡張性」「コスト・パフォーマンス」が評価された。移行においては、日本オラクルのコンサルティング・サービス部門が支援し、人口規模やサービスレベルに最適な設計と手順を提案している。

富岡市の基幹業務システム移行の概要

ガバメントクラウドについて

ガバメントクラウドとは、政府が提供する共通のクラウド基盤のことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• 自治体システムの標準化と効率化を促進
• 高度なセキュリティと可用性を確保
• コスト削減と運用負荷の軽減を実現

ガバメントクラウドは、各自治体が個別に構築・運用していたシステムを共通のクラウド基盤に集約することで、システムの標準化と効率化を図る取り組みだ。これにより、自治体間のシステム連携が容易になり、災害時の業務継続性も向上する。また、専門的な技術や知識を持つ人材不足の解消にも寄与するものと期待されている。

富岡市のガバメントクラウド移行に関する考察

富岡市のガバメントクラウド移行は、自治体のデジタル化推進における先駆的な事例として注目される。OCIを基盤とするガバメントクラウドの採用により、セキュリティの向上や運用コストの削減が期待される一方で、既存のシステムやデータの移行に伴う課題も予想される。特に、職員のスキルアップや業務プロセスの見直しなど、技術面以外での対応も重要になるだろう。

今後、富岡市の事例を参考に、他の自治体でもガバメントクラウドへの移行が加速することが予想される。この過程で、各自治体の特性に応じたカスタマイズと標準化のバランスが課題となる可能性がある。クラウド事業者や開発ベンダーには、柔軟性を持ちつつも標準化のメリットを最大限に活かせるソリューションの提供が求められるだろう。

長期的には、ガバメントクラウドを基盤としたデータ連携や横断的な分析が可能になることで、より効率的な行政サービスの提供や政策立案が実現する可能性がある。富岡市の取り組みが、日本全体の行政DX推進のモデルケースとなり、市民サービスの質の向上につながることを期待したい。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「群馬県富岡市、基幹業務システムをOracle Cloud Infrastructureを基盤とするガバメントクラウドで稼働開始 | 日本オラクル株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000347.000057729.html, (参照 24-08-08).
2. Oracle. https://www.oracle.com/jp/
3. デジタル庁. https://www.digital.go.jp/

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