カケハシがPHR活用実証事業者に継続採択、イオンリテールと大塚製薬との協業でスケール化へ

text: XEXEQ編集部

カケハシがPHR活用実証事業者に継続採択、イオンリテールと大塚製薬との協業でスケール化へ

PR TIMES より


記事の要約

  • カケハシがPHR活用実証事業者に採択
  • イオンリテールと大塚製薬との協業継続
  • PHR活用のスケール化と企業参画を推進

カケハシのPHR活用実証事業への継続採択と今後の展開

株式会社カケハシは、経済産業省が推進する「令和6年度日常生活におけるPHRを活用したユースケース創出に向けた実証調査事業」の実施事業者として継続採択された。昨年度から開始したイオンリテール株式会社および大塚製薬株式会社との協業を基盤に、PHRを活用した健康サービスの実現を目指している。[1]

本年度の実証事業では、現場でのオペレーション負荷軽減に注力するとともに、より多くの企業との協業を通じて事業のスケール化を図る。これにより、薬局体験アシスタント「Musubi」や患者フォローシステム「Pocket Musubi」を活用した、個別化された健康サポートサービスの拡大が期待される。

昨年度の実証結果から、薬剤師による処方情報や生活習慣データに基づいた個別化された健康提案が、患者の行動変容につながる可能性が示唆された。この知見を活かし、調剤併設のドラッグストアや調剤専門薬局、消費財・製薬メーカーなど、多様な企業の参画を募ることで、PHR活用の幅を広げていく方針だ。

カケハシのPHR活用実証事業の概要

昨年度の実証事業 本年度の実証事業
主な協業企業 イオンリテール、大塚製薬 イオンリテール、大塚製薬、その他多様な企業
使用サービス Musubi、Pocket Musubi、エイチル Musubi、Pocket Musubi、その他関連サービス
主な目標 PHR活用ユースケース創出 オペレーション改善、事業スケール化
対象範囲 イオン薬局での実証 多様な薬局・企業での展開
期待される成果 個別化健康提案の効果検証 PHR活用の幅拡大、企業間連携強化

PHRについて

PHRとは、Personal Health Recordの略称で、個人の健康や医療に関する情報を指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • 個人が自身の健康情報を管理・活用できる
  • 医療機関や薬局など複数の情報源からデータを統合
  • 健康増進や疾病予防に活用可能

PHRは個人の健康状態や医療履歴、生活習慣などの情報を包括的に管理するシステムであり、個人の健康管理だけでなく、医療サービスの質の向上にも貢献する。カケハシの実証事業では、このPHRを薬局サービスと連携させることで、より効果的な健康サポートの実現を目指している。

カケハシのPHR活用実証事業に関する考察

カケハシのPHR活用実証事業の拡大は、日本の医療システムにおける大きな転換点となる可能性がある。PHRの活用が進むことで、個人の健康データに基づいたよりきめ細かな医療サービスの提供が可能になるが、同時にプライバシーの保護や情報セキュリティの確保といった課題にも直面するだろう。これらの課題に対する適切な対応が、PHR活用の普及と成功の鍵を握る。

今後、PHRと連携したAI技術の導入により、より高度な健康予測や疾病リスク評価が可能になることが期待される。例えば、個人の遺伝情報やライフスタイルデータとPHRを組み合わせることで、個々人に最適化された予防医療プランの提案が実現するかもしれない。このような技術革新は、医療の質の向上だけでなく、医療費の削減にも寄与する可能性がある。

さらに、PHRの活用範囲を薬局だけでなく、職場や学校、地域コミュニティなど生活のあらゆる場面に拡大することで、社会全体の健康増進に貢献することが期待される。カケハシの実証事業が成功し、PHR活用のモデルケースとなれば、他の企業や自治体による同様の取り組みが加速し、日本全体の健康寿命延伸につながる可能性がある。

参考サイト

  1. ^ PR TIMES. 「カケハシ、日常生活でのPHR活用に関する経済産業省の実証事業者に採択 | 株式会社カケハシのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000098.000033983.html, (参照 24-08-10).
  2. 経済産業省. https://www.meti.go.jp/index.html

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