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Intel ISHソフトウェアに特権昇格の脆弱性、CVE-2024-23974として公表しアップデートを推奨

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • Intel ISHソフトウェアに特権昇格の脆弱性
  • CVE-2024-23974として識別される中程度の脆弱性
  • Intelがソフトウェアアップデートを公開し対策

Intel ISHソフトウェアの脆弱性とその対策

Intelは2024年8月13日、一部のIntel Integrated Sensor Hub(ISH)ソフトウェアインストーラーに特権昇格の脆弱性が存在することを公表した。この脆弱性はCVE-2024-23974として識別され、CVSS v3.1基準で6.7点の中程度の深刻度と評価されている。ローカルアクセスを持つ認証済みユーザーが、この脆弱性を悪用して特権昇格を行う可能性がある。[1]

影響を受けるのは、11世代および12世代Intel Coreプロセッサー向けのISHソフトウェア、さらに特定のIntel NUC M15ラップトップキット向けのISHソフトウェアだ。具体的には、11世代Intel Coreプロセッサー向けのバージョン5.4.1.4479未満、12世代向けのバージョン5.4.2.4594未満のソフトウェアが対象となる。Intelは、この問題に対処するためのソフトウェアアップデートを公開している。

Intelは、影響を受けるISHソフトウェアインストーラーのユーザーに対し、システム製造元が提供する最新バージョンへのアップデートを強く推奨している。NUC製品のユーザーは、Intelの公式ウェブサイトから直接アップデートをダウンロードできる。なお、Intel NUC 7から13世代までのシステムのテクニカルサポートとワランティサポートは2024年1月16日からASUSに移管されており、詳細はNUCカスタマーサポートの通知を確認する必要がある。

Intel ISHソフトウェアの脆弱性対策まとめ

影響を受ける製品 脆弱性の詳細 対策方法
対象製品 11世代・12世代Intel Core向けISHソフトウェア CVE-2024-23974 最新バージョンへのアップデート
影響範囲 特定のIntel NUC M15ラップトップキット CVSS v3.1: 6.7(中程度) システム製造元提供の更新適用
脆弱性の種類 ISHソフトウェアインストーラー 特権昇格の可能性 公式サイトからアップデートダウンロード
Intel NUC M15 LAPBC710/LAPBC510のアップデートはこちら

特権昇格について

特権昇格とは、コンピューターシステム上でユーザーが本来与えられている権限以上の特権を不正に取得することを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • システム管理者レベルのアクセス権限を不正に取得
  • セキュリティ制限をバイパスし、重要なシステムリソースにアクセス可能
  • マルウェアの感染や情報漏洩のリスクが大幅に増大

Intel ISHソフトウェアの脆弱性の場合、インストーラーの不適切なデフォルト権限設定が原因となっている。この脆弱性を悪用されると、認証済みユーザーがローカルアクセスを通じて特権昇格を行い、本来アクセスできないはずのシステムリソースや機密情報にアクセスできてしまう可能性がある。そのため、Intelが提供するセキュリティアップデートを適用し、この脆弱性を修正することが重要だ。

Intel ISHソフトウェアの脆弱性に関する考察

Intel ISHソフトウェアの脆弱性が発見されたことで、改めてソフトウェアインストーラーのセキュリティ設計の重要性が浮き彫りとなった。特に権限設定に関しては、最小権限の原則に基づいた慎重な設計が不可欠だ。今回の事例を教訓に、他のソフトウェアベンダーも自社製品のインストーラーの権限設定を見直す契機となるだろう。

一方で、この脆弱性の影響範囲が限定的であることは幸いだが、今後同様の問題が他のIntel製品や他社製品で発見される可能性も否定できない。セキュリティ研究者やホワイトハッカーによる継続的な脆弱性調査が、より安全なコンピューティング環境の実現には不可欠だ。ベンダー側も、こうした外部からの指摘に迅速に対応できる体制を整えることが重要になるだろう。

今後、IoTデバイスの普及に伴い、センサーハブのような低レベルのハードウェア制御ソフトウェアの重要性はさらに増すと予想される。そのため、Intelをはじめとするチップメーカーは、ハードウェアとソフトウェアの両面でセキュリティを強化し、エコシステム全体の信頼性を高める取り組みを加速させる必要がある。ユーザー側も、定期的なアップデートの確認と適用を習慣化し、セキュリティリスクの低減に努めることが求められる。

参考サイト

  1. ^ Intel. 「INTEL-SA-01088」. https://www.intel.com/content/www/us/en/security-center/advisory/intel-sa-01088.html, (参照 24-08-21).
  2. Intel. https://www.intel.co.jp/content/www/jp/ja/homepage.html

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