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【CVE-2024-58044】HarmonyOSとEMUIに権限検証バイパスの脆弱性、複数バージョンで高リスクの影響

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • HarmonyOSの通知モジュールに権限検証バイパスの脆弱性
  • EMUI 12.0.0から14.0.0の複数バージョンが影響を受ける
  • CVSSスコア8.4のハイリスク脆弱性として評価

HarmonyOSとEMUIの権限検証バイパス脆弱性

Huawei Technologiesは2025年3月4日、HarmonyOSとEMUIの通知モジュールにおける権限検証バイパスの脆弱性【CVE-2024-58044】を公開した。この脆弱性はCVSSv3.1で8.4のハイリスクと評価され、攻撃者によって悪用された場合システムの可用性に影響を及ぼす可能性がある。[1]

HarmonyOSでは2.0.0から4.3.0までの7つのバージョンが影響を受けることが判明しており、同様にEMUIでも12.0.0から14.0.0までの3つのバージョンで脆弱性が確認された。この脆弱性は不適切な入力検証(CWE-20)に分類され、ローカルからの攻撃が可能となっている。

CVSSベクトルの詳細によると、攻撃の複雑さは低く、特権は不要だがユーザーの操作も必要ないとされている。攻撃が成功した場合、機密性、完全性、可用性のすべてに高いレベルの影響が及ぶ可能性があり、早急な対応が求められる状況となっている。

影響を受けるバージョン一覧

項目 詳細
HarmonyOS影響バージョン 2.0.0, 2.1.0, 3.0.0, 3.1.0, 4.0.0, 4.2.0, 4.3.0
EMUI影響バージョン 12.0.0, 13.0.0, 14.0.0
CVSSスコア 8.4 (HIGH)
CVSSベクトル CVSS:3.1/AV:L/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H
CWE分類 CWE-20: Improper Input Validation
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不適切な入力検証について

不適切な入力検証とは、システムに入力されるデータの妥当性を適切に確認できていない状態を指す脆弱性の一種である。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

  • 入力データの形式や範囲が適切に検証されていない
  • 想定外のデータ入力によってシステムの動作が不安定になる
  • 攻撃者による不正なデータ操作を許してしまう可能性がある

今回のHarmonyOSとEMUIの脆弱性では、通知モジュールにおける入力検証の不備が権限検証のバイパスを可能にしている。このような脆弱性は攻撃者によって悪用された場合、システムの可用性に深刻な影響を及ぼす可能性があるため、早急なパッチ適用が推奨される。

HarmonyOSとEMUIの脆弱性に関する考察

HarmonyOSとEMUIの両方に影響を及ぼす今回の脆弱性は、モバイルOSのセキュリティ設計における重要な課題を浮き彫りにしている。特に通知システムは多くのアプリケーションが利用する基本機能であり、権限検証の不備は広範な影響を及ぼす可能性があるため、設計段階からのセキュリティレビューの重要性が改めて認識される。

今後はデバイスの多様化に伴い、異なるバージョンのOSが混在する環境でのセキュリティ管理がより複雑化することが予想される。特にIoTデバイスなどへのHarmonyOSの展開が進む中、権限管理の一貫性維持と脆弱性対応の迅速化が重要な課題となるだろう。

また、モバイルOSのセキュリティ向上には、開発者コミュニティとの積極的な連携や脆弱性報告プログラムの拡充が不可欠となる。HuaweiにはOSの進化に合わせて、セキュリティ体制の強化とインシデント対応の効率化を進めることが期待される。

参考サイト

  1. ^ CVE. 「CVE: Common Vulnerabilities and Exposures」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-58044, (参照 25-03-07).
  2. Huawei. https://consumer.huawei.com/jp/

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