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日本システム技術がメディカルビッグデータで熱中症実態を調査、2023年の患者数増加と年代別傾向を明らかに

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

日本システム技術がメディカルビッグデータで熱中症実態を調査、2023年の患者数増加と年代別傾向を明らかに

PR TIMES より


記事の要約

  • 日本システム技術がメディカルビッグデータで熱中症を調査
  • 2023年の熱中症患者数が前年比で大幅に増加
  • 10代と50代の患者が多く、再発リスクも高い傾向

メディカルビッグデータによる熱中症実態調査

日本システム技術株式会社は、独自に保有するメディカルビッグデータ「REZULT」を活用し、熱中症に関する独自調査を2024年8月19日に発表した。この調査では、約900万人分のレセプトデータを基に、2020年から2023年までの熱中症患者の動向を分析している。2023年の夏は記録的な猛暑となり、多くの地域で気温が35℃を超える日が続いたことが背景にある。[1]

調査結果によると、2023年の熱中症患者数は前年と比較して大幅に増加しており、特に8月と9月の増加率が顕著だった。この増加傾向は、気候変動や都市化の進行による気温上昇が一因と考えられる。気象庁のデータでは、2023年の東京の平均気温が前年同月比で7月は1.3℃、8月は1.7℃上昇しており、これが熱中症患者増加の要因の一つとなっている。

年代別の分析では、患者数が最も多かったのは10代で、次いで50代となった。10代は外での活動が多いことが要因と推察され、50代はアクティブに活動する一方で体力低下が始まる時期であることが影響している。また、過去に熱中症を発症した患者の再発リスクも調査され、2023年の患者のうち約12%が過去3年間で熱中症を経験していたことが判明した。

熱中症患者数の推移と特徴まとめ

2023年の特徴 年代別傾向 再発リスク
主な傾向 前年比で大幅増加 10代と50代が多い 約12%が再発
増加要因 記録的猛暑 活動量と体力変化 年齢とともに上昇
特記事項 8月・9月に顕著な増加 10代は外活動が多い 50代が最も高い
熱中症実態調査の詳細はこちら

レセプトデータについて

レセプトデータとは、医療機関が保険者に請求する診療報酬明細書のことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • 患者の診療内容や医療費に関する詳細な情報を含む
  • 大規模なデータ分析により、疾病傾向や医療費の動向を把握可能
  • 個人情報保護に配慮しつつ、医療政策立案や研究に活用される

日本システム技術株式会社が保有するメディカルビッグデータ「REZULT」は、このレセプトデータを中心に構成されている。約900万人分のデータを基に、特定の疾患や治療法の傾向を分析することが可能だ。今回の熱中症調査では、2020年1月から2023年12月までの診療データから、ICD10コード「T678 熱及び光線のその他の作用」に該当する患者を抽出して分析を行った。

メディカルビッグデータによる熱中症調査に関する考察

メディカルビッグデータを活用した今回の調査は、熱中症の実態を客観的かつ大規模に把握できる点で非常に有意義だ。特に年代別の患者数や再発リスクの分析は、より効果的な予防策や啓発活動の立案に寄与するだろう。しかし、レセプトデータの性質上、軽症で医療機関を受診しなかったケースは含まれないため、実際の熱中症発生数はさらに多い可能性がある。

今後の課題として、気象データとの詳細な連携分析や、地域別の傾向把握が挙げられる。これにより、より精緻な熱中症リスク予測モデルの構築が可能となり、地域や個人に最適化された予防対策の提案につながるだろう。また、熱中症の重症度分類や併存疾患との関連性など、より多角的な分析を行うことで、医療現場での効果的な対応策の開発にも貢献できると考えられる。

さらに、このようなメディカルビッグデータの活用は、熱中症以外の疾患や公衆衛生上の課題にも応用可能だ。例えば、感染症の流行予測や慢性疾患の管理改善など、幅広い分野での活用が期待される。ただし、データの利活用に際しては、個人情報保護や倫理的配慮を徹底し、社会的合意形成を図りながら進めていくことが不可欠である。

参考サイト

  1. ^ PR TIMES. 「【猛暑と健康リスク】ビッグデータで解析する熱中症の実態 | 日本システム技術株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000095.000092153.html, (参照 24-08-22).

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