AI

エーアイ

公開：2024-08-31

AAEONがAIアクセラレータNPU搭載のPICO-MTU4を発売、産業用途のAI実装を促進

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• AAEONがAIアクセラレータNPU搭載の組込ボード発売
• Intel Meteor Lake Core Ultra 5搭載のPICO-MTU4を提供
• -20°C～70°Cの動作温度に対応した超小型ボード

AAEON社のAIアクセラレータNPU搭載PICO ITX規格組込ボード発売

AAEON社は2024年8月29日、AIアクセラレータNPUを内蔵したPICO ITX規格の組込ボード「PICO-MTU4」の販売を開始した。本製品はIntel Meteor Lake Core Ultra 5を搭載し、CPUパフォーマンスに影響を与えることなくAI処理を1枚のボードで実行することが可能になっている。2.5インチサイズの超小型設計ながら、高性能と多機能性を両立させた点が特徴だ。^[1]

PICO-MTU4は8G/16G/32Gのオンボードメモリを選択可能で、DC12V入力に対応している。背面I/Oには2.5GbE×1、1GbE×1、HDMI×1、USB 3.2 Gen 2×2を搭載し、ピンヘッダI/OとしてUSB 2.0×2、RS-232/422/485×2、4ビットGPIOを備えている。これらの豊富なインターフェースにより、多様な用途に柔軟に対応することが可能だ。

本製品の最大の特徴は、-20°C～70°Cという広範な動作温度に対応している点である。この温度範囲は、産業用途や屋外設置など、厳しい環境下での使用を想定している。さらに、M.2 2280 M-Key×1、M.2 2230 E-Key×1のスロットを搭載しており、拡張性も確保されている。これらの特徴により、PICO-MTU4は幅広い産業分野でのAI実装を促進する可能性を秘めている。

PICO-MTU4の主な仕様まとめ

AIアクセラレータNPUについて

AIアクセラレータNPUとは、人工知能（AI）の演算処理を専門に行うために設計された専用プロセッサのことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• AI関連の計算を高速かつ効率的に処理
• CPUの負荷を軽減し、システム全体の性能を向上
• 低消費電力での高度なAI処理を実現

PICO-MTU4に搭載されているAIアクセラレータNPUは、Intel Meteor Lake Core Ultra 5プロセッサに内蔵されている。このNPUの存在により、CPUのパフォーマンスに影響を与えることなく、ボード上でAI処理を実行することが可能になっている。これにより、エッジコンピューティングやIoTデバイスなど、リアルタイムのAI処理が求められる場面での活用が期待されている。

PICO-MTU4の産業用途への展開に関する考察

PICO-MTU4の登場は、産業用途におけるAI実装の新たな可能性を開くものだ。特に-20°C～70°Cという広範な動作温度範囲は、従来のコンシューマ向け製品では対応が難しかった環境下での使用を可能にする。この特性は、工場の製造ラインや屋外設置の監視システムなど、過酷な条件下でのAI処理の需要に応えるものだろう。

今後、PICO-MTU4のような高性能かつ堅牢な組込ボードの普及により、産業用IoTデバイスの知能化が加速する可能性がある。ただし、AIモデルの最適化や消費電力の管理など、エッジデバイスでのAI実装には依然として課題が残されている。これらの課題に対しては、ソフトウェア開発環境の充実や、より効率的なAIアルゴリズムの開発が求められるだろう。

PICO-MTU4の今後の展開としては、さらなる省電力化や性能向上に加え、セキュリティ機能の強化が期待される。産業用途では機密性の高いデータを扱うケースも多いため、ハードウェアレベルでの暗号化機能や、リモート管理・監視機能の拡充が重要になってくるだろう。AAEONには、こうしたニーズに応える製品開発を継続し、産業用AIコンピューティングの発展をリードしていくことを期待したい。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「AAEON AIアクセラレータNPU搭載 Intel® Meteor Lake Core™ Ultra 5 PICO ITX規格 組込ボード 【PICO-MTU4】販売開始！ | V-net AAEON株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000034.000055195.html, (参照 24-08-31).
2. Intel. https://www.intel.co.jp/content/www/jp/ja/homepage.html

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

「AI」に関するコラム一覧「AI」に関するニュース一覧