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公開：2024-07-18

NTTe-Sports高等学院が2025年4月に開校、eスポーツを通じたDX人材育成を目指す

text: XEXEQ編集部

記事の要約

• NTTe-Sports高等学院が2025年4月に千葉市で開校
• eスポーツを通じた社会人材育成が目的
• 第一期生50名の募集を2024年7月16日から開始

NTTe-Sports高等学院の開校背景と目的

NTTe-Sportsは、これまで高校のeスポーツ部活動支援やデジタル人材育成カリキュラムの提供、全日本高校eスポーツ選手権の開催など、地域の未来を担う人材づくりに注力してきた。eスポーツを通じて学生が一致団結する姿や、デジタルスキルを楽しく吸収する様子から、教育分野におけるeスポーツの可能性と価値を再認識するに至った。^[1]

このような背景から、NTTe-Sportsは従来の支援をさらに発展させ、eスポーツカリキュラムとeスポーツから派生するデジタルスキル学習を提供する通信制サポート校の開校を決定した。NTTe-Sports高等学院では、eスポーツへの熱中を起点に、生徒の興味・関心を未来につなげることを目指している。

NTTe-Sports高等学院は、千葉駅から徒歩5分のネクストサイト千葉ビル内に校舎を構え、生徒が「通いやすい」「通いたくなる」環境づくりを重視している。また、進路に直結するカリキュラム設計や進学・就職支援にも全力で取り組む方針だ。これにより、eスポーツを高校生活の中心に据えつつ、社会で必要なスキルを楽しみながら育成し、地域で活躍できるDX人材の育成を目指している。

DX人材とは

DX人材とは、デジタルトランスフォーメーション（DX）を推進できる人材のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• デジタル技術に関する深い理解と活用能力
• ビジネスプロセスの改革や新規事業創出の能力
• データ分析やAI活用のスキル
• 変化に適応し、継続的に学習する姿勢
• チームワークとコミュニケーション能力

DX人材は、単なるIT技術者ではなく、デジタル技術を活用してビジネスや社会の変革を推進できる人材を指す。NTTe-Sports高等学院では、eスポーツを通じてデジタルスキルを楽しく学びながら、こうしたDX人材の素養を育成することを目指している。これにより、将来の地域社会や産業界でデジタル化を牽引する人材の輩出を狙っているのだ。

NTTe-Sports高等学院の特徴的なカリキュラム

NTTe-Sports高等学院は、eスポーツを中心に据えた独自のカリキュラムを提供している。東京大学eスポーツサークル（UTeS）との共同開発による体系的なeスポーツスキルアップカリキュラムが用意されており、プレイヤーとしての技能向上を図ることができる。これにより、単なる趣味としてのゲームプレイではなく、戦略的思考や瞬時の判断力など、eスポーツを通じて培われる様々なスキルの向上を目指している。

さらに、NTTe-Sportsが出版した「eスポーツ学習 ビジネス基礎」「eスポーツ学習 コミュニケーション基礎」を教材としたeスポーツビジネス講座も提供される。これらの教材は既に複数の高校や専門学校で活用されており、eスポーツ業界の構造や関連するビジネスモデルについて学ぶことができる。また、NASEF JAPAN全日本高校eスポーツ選手権などのイベント開催実績を踏まえたイベント企画カリキュラムも用意されている。

加えて、eスポーツから派生するデジタルスキル学習にも力を入れている。YouTube配信講座やゲームのマップ作製講座、NTTグループのノウハウを活かしたICT講座など、eスポーツと親和性の高いデジタルスキル学習がラインナップされている。これらのカリキュラムを通じて、生徒たちは楽しみながらDX時代に求められる実践的なスキルを習得することができるだろう。

NTTe-Sports高等学院開校に関する考察

NTTe-Sports高等学院の開校は、eスポーツと教育の融合という新しい形の学びを提示している。従来、ゲームは学業の妨げとして捉えられることが多かったが、このアプローチはゲームへの興味を学習意欲や将来のキャリアに結びつける可能性を秘めている。eスポーツを通じて培われる集中力、戦略的思考、チームワークなどのスキルが、実社会でも活かせる力として再評価される契機となるだろう。

しかし、この新しい教育モデルには課題も存在する。eスポーツに特化したカリキュラムが、従来の学習内容とどのようにバランスを取るのかが重要な問題となる。また、eスポーツ分野での成功が必ずしも一般社会での成功に直結するわけではないため、キャリア教育の充実も不可欠だ。さらに、ゲーム依存症のリスクにも十分な注意を払う必要があるだろう。

今後、NTTe-Sports高等学院には、eスポーツと教育の融合モデルの確立が期待される。特に、eスポーツを通じて学んだスキルを他分野に応用する方法や、DX人材として求められる幅広い知識・技能の習得方法の開発が求められる。また、産業界との連携を強化し、卒業生の受け入れ先を確保することも重要な課題となるだろう。

この取り組みの成否は、日本のeスポーツ教育の未来に大きな影響を与える可能性がある。成功すれば、eスポーツを活用した新しい教育モデルとして他の教育機関にも波及し、日本のDX人材育成に貢献するだろう。一方で、課題を克服できなければ、eスポーツと教育の融合に対する懐疑的な見方が強まる可能性もある。NTTe-Sports高等学院の今後の展開から目が離せない。

参考サイト

1. ^ NTT e-Sports. 「eスポーツを通して社会で活躍できる力を育む通信制サポート校「NTTe-Sports高等学院」が2025年4月に千葉県千葉市で開校 ～第一期生50名の募集を開始～|NEWS | NTTe-Sports」. https://www.ntte-sports.co.jp/media/2024/07/16/151, (参照 24-07-18).

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