日本板硝子と松竹が透明LEDビジョンを共同運営、銀座松竹スクエアで試験放映開始

text: XEXEQ編集部

記事の要約

日本板硝子と松竹が透明LEDビジョンを共同運営
銀座松竹スクエアで8月1日より試験放映開始
ガラス建築の屋外広告媒体化サービスを提供
国内最大級の透明LEDビジョンを設置

銀座松竹スクエアに設置される透明LEDビジョンの特徴と意義

日本板硝子と松竹が共同で運営する透明LEDビジョン「東銀座スクエアビジョン」は、ガラス建築の屋外広告媒体化サービス「GLASS NODE」の初事例として注目を集めている。このサービスは、既存のガラス面を有効活用しながら街の景観に配慮した新たな広告表現を可能にするものだ。透明LEDビジョンの特性を活かし、窓面に浮かび上がったような立体的でインパクトのある映像表現を実現する点が大きな特徴となっている。^[1]

設置される透明LEDビジョンのサイズは、縦約5m、横約10mと国内最大級のスケールを誇る。ガラスカーテンウォールに直接貼付するタイプとしては、日本板硝子の調査によると2024年7月時点で国内最大規模となる。このような大型ビジョンの導入により、従来の屋外広告とは一線を画す新たな都市景観の創出が期待される。

本サービスは、日本板硝子グループの新規事業開発における試験的取り組みの一環でもある。ガラスメーカーとしての専門知識を活かし、既存のガラス建築に最適な設計、施工、メンテナンスを提供できる点が強みだ。これにより、従来の屋外広告モデルとは異なる、ガラス建築の特性を最大限に活用した新たなサービスモデルの確立を目指している。

	サイズ	設置場所	特徴	開始時期
東銀座スクエアビジョン	縦約5m×横約10m	銀座松竹スクエア	透明LEDビジョン	2024年8月1日（試験放映）

透明LEDビジョンとは

透明LEDビジョンとは、透明な基板上にLED素子を配置した次世代型のデジタルサイネージである。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

高い透過性を持ちながら映像表示が可能
既存のガラス面に直接貼付可能
昼夜問わず鮮明な映像表示が可能
建物の外観を損なわずに広告展開が可能
従来の看板やビルボードと比べ省スペース

透明LEDビジョンは、その透過性によりガラス建築の美観を保ちながら、効果的な広告表示を実現する革新的なデジタルサイネージ技術だ。建物の内部からの視界を確保しつつ、外部からは鮮明な映像を楽しむことができる点が大きな特徴となっている。

透明LEDビジョンによる屋外広告の未来に関する考察

透明LEDビジョンの登場により、都市景観と広告の共存に新たな可能性が開かれたと言える。従来の大型ビルボードや電光掲示板と比較して、建物の外観を損なわずに効果的な広告表示が可能となるため、景観保護と広告効果の両立が期待できる。一方で、過度な広告の氾濫による視覚的な公害や、夜間の光害といった新たな問題が生じる可能性も考慮しなければならないだろう。

今後、透明LEDビジョン技術のさらなる進化が期待される。特に、より高解像度化や省電力化、耐久性の向上などが重要な課題となるだろう。また、AIやIoT技術との連携により、周囲の環境や時間帯、視聴者の属性に応じて最適なコンテンツを表示するようなインテリジェントな広告システムの開発も期待される。

透明LEDビジョンの普及は、広告業界だけでなく、都市計画や建築設計にも大きな影響を与える可能性がある。ガラス面を持つ建築物が新たな価値を持つようになり、都市のデジタル化や情報発信の在り方にも変革をもたらすかもしれない。一方で、過剰な商業化による都市の個性喪失を懸念する声もあり、適切な規制や運用ガイドラインの整備が今後の課題となるだろう。

参考サイト

^ NSG. 「日本板硝子と松竹が共同で運営する透明LEDビジョン銀座松竹スクエアにて8月1日より試験放映開始」. https://www.nsg.co.jp/ja-jp/media/ir-updates/announcements-2024/test-broadcast-of-led-vision, (参照 24-07-18).

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