防災科研とDSAがDATA-EXを活用した防災分野のデータスペース構築で連携、災害対応力の向上を目指す

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

防災科研とDSAが防災分野で連携協力を開始
DATA-EXを活用した防災デジタルプラットフォームの構築を目指す
避難者ニーズ情報の円滑な共有システムを検討

防災科研とDSAの連携による防災DX推進

国立研究開発法人防災科学技術研究所総合防災情報センターと一般社団法人データ社会推進協議会は、2024年7月1日付で防災分野におけるDATA-EX活用に向けた連携・協力協定を締結した。この協定により、両組織は防災分野における新たなデータスペースの構築と、それを活用した研究開発を共同で推進することになる。^[1]

DSAはDATA-EX推進タスクフォース内に防災専門チームを立ち上げ、防災科研の災害対応知見を活かした取り組みを開始する。具体的には、散在する避難者のニーズ情報をDATA-EXを用いて円滑かつセキュアに関係機関へ共有する仕組み「防災分野のデータスペース」の技術的実証と社会実装を目指している。

この取り組みは、2024年6月21日に閣議決定された「デジタル社会の実現に向けた重点計画」における防災DXの方針とも合致している。防災デジタルプラットフォームの構築やデータ連携基盤の整備、被災者支援の充実といった国の施策との連携を模索しつつ、DATA-EXの特徴を活かした分野間連携の実現を目指すものだ。

防災分野のデータスペース構築の概要

項目	詳細
連携開始日	2024年7月1日
主な目的	防災分野におけるDATA-EX活用と研究成果の社会実装
連携内容	新たなデータスペースの構築、研究開発、情報交換、共同提言
期待される効果	避難者ニーズ情報の円滑な共有、迅速な被災者支援の実現
関連施策	防災デジタルプラットフォーム構築、データ連携基盤整備、被災者支援充実

DATA-EXについて

DATA-EXとは、分野・業界を超えたデータ活用を推進するプラットフォームのことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

データ主権を確保しつつ分野間連携が容易に実現可能
連邦型の分野横断的なデータ連携を目指す
国際的なDFFT（信頼性のある自由なデータ流通）実現に向けた取り組みと連携

DATA-EXは、一般社団法人データ社会推進協議会（DSA）が推進する取り組みで、防災分野への応用が期待されている。防災科研との連携により、散在する避難者のニーズ情報を円滑かつセキュアに共有する仕組みの構築が検討されており、これにより迅速な被災者支援の実現が期待されている。

防災分野のデータスペース構築に関する考察

防災科研とDSAの連携による防災分野のデータスペース構築は、災害時の情報共有と支援活動の効率化において大きな前進となる可能性がある。DATA-EXを活用することで、これまで個別に管理されていた避難者情報や支援ニーズを統合的に扱えるようになり、より迅速かつ的確な災害対応が可能になるだろう。また、データ主権を確保しつつ分野間連携を実現するDATA-EXの特性は、個人情報保護と情報共有の両立という課題解決にも寄与すると考えられる。

一方で、このようなデータスペースの構築と運用には、技術的な課題だけでなく、組織間の連携や法制度の整備など、多岐にわたる課題が存在する。特に、災害時の混乱した状況下でシステムを安定的に運用し、必要な情報を確実に共有できるかどうかが鍵となるだろう。また、データの正確性や最新性の確保、セキュリティの維持など、信頼性の高いシステム構築も重要な課題となる。

今後は、実際の災害対応の現場でのフィードバックを積極的に取り入れ、システムの改善と拡充を継続的に行うことが重要だ。さらに、AI技術の活用による災害予測や避難誘導への応用、IoTデバイスとの連携によるリアルタイムな情報収集など、新たな技術との融合も期待される。防災DXの推進により、より強靭で柔軟な防災体制の構築が実現することを期待したい。

参考サイト

^ PR TIMES. 「防災科研とDSA、防災分野におけるDATA-EX活用に向けて連携・協力を開始 | 一般社団法人データ社会推進協議会のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000039966.html, (参照 24-09-05).

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