新卒エンジニア採用、25卒の35％が目標未達、採用直結型インターンが主流に

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

新卒エンジニア採用目標未達の企業が35％
採用直結型インターンで内定出す企業が9割以上
早期退職防止策として初任給引き上げが1位

新卒エンジニア採用の現状と課題

レバテック株式会社は2024年9月5日、新卒エンジニアの採用担当者120名と25年卒業予定のエンジニア志望学生110名を対象に就活・採用実態に関する調査結果を公開した。この調査によると新卒エンジニア採用を実施する企業の約35％が25卒の採用人数目標を達成できず、約37％が採用目標人数は達成したものの当初予定していたエントリー目標数を下回ったことが明らかになった。^[1]

新卒エンジニア採用に注力する理由として最も多かったのは「中途の即戦力採用が難しくなっているから（52.5％）」であり、次いで「社内に教育体制が整っているから（48.5％）」となっている。この結果から、多くの企業が中途採用の難しさを感じつつも、新卒採用にも苦戦している状況が浮き彫りになっている。

また、25年卒の学生に向けて採用を目的としたインターンを実施した企業は全体の53.3％に上り、そのうち参加学生に内定を出した企業の割合は9割を超えている。一方、学生側の視点では、インターンに参加したことがある学生のうち約6割が参加した企業からの内定を得ており、インターンシップが採用活動において重要な役割を果たしていることが明確になった。

新卒エンジニア採用の課題と対策

	採用目標達成状況	インターン実施状況	早期退職防止策
課題	35％が目標未達	53.3％が実施	初任給引き上げが1位
対策	採用戦略の見直し	内定直結型の強化	待遇改善・フォロー体制強化
効果	エントリー数増加	9割以上が内定出し	人材定着率向上

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採用直結型インターンについて

採用直結型インターンとは、企業が学生を正式に採用する前に実施する就業体験プログラムのことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

参加学生の実践的なスキルを評価可能
企業文化との適合性を見極められる
学生が業務内容を深く理解できる

レバテックの調査によると、25年卒の学生を対象とした採用活動から採用直結型インターンが認められるようになり、企業はインターンに参加した学生の情報を採用に活かすことができるようになった。このような変化により、企業と学生双方にとってインターンシップの重要性が増しており、採用活動における新たな潮流となっている。

新卒エンジニア採用の今後に関する考察

新卒エンジニア採用の現状を見ると、多くの企業が目標達成に苦戦しており、採用戦略の見直しが急務となっている。採用直結型インターンの導入は、この課題に対する有効な解決策の一つとなり得るだろう。企業にとっては学生の実力を直接評価できるメリットがあり、学生側も企業文化や業務内容を深く理解した上で就職先を選択できるため、ミスマッチを減らすことが期待できる。

一方で、採用競争の激化に伴い、企業間での人材の獲得競争が更に激しくなる可能性もある。このような状況下では、単に採用数を増やすだけでなく、採用した人材の定着率を高めることが重要になってくるだろう。初任給の引き上げや研修期間の充実、きめ細かなフォロー体制の構築など、入社後のケアにも注力する企業が増えていくと予想される。

今後は、技術の進化に伴い求められるスキルセットが急速に変化していく可能性も高い。そのため、企業側は柔軟な教育体制を整備し、常に最新の技術トレンドに対応できる人材育成システムを構築することが求められるだろう。同時に、学生側も在学中からインターンシップや自主的な学習を通じて、実践的なスキルを磨いていくことがより一層重要になっていくと考えられる。