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公開：2024-09-10

ディエスジャパンと東京海上日動が大阪で脱炭素推進連携協定を締結、中小企業のCO2排出量算出支援を強化

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• ディエスジャパンと東京海上日動が連携協定を締結
• 大阪の中小企業向け脱炭素・カーボンニュートラル支援
• CO2排出量算出支援システム「ファストカーボン」を活用

ディエスジャパンと東京海上日動の脱炭素推進連携協定

株式会社ディエスジャパンは2024年7月10日、東京海上日動火災保険株式会社大阪北支店と脱炭素及びカーボンニュートラルの実現に向けた普及啓発及び支援を行う連携協定を締結した。両社はOSAKAゼロカーボン・スマートシティ・ファウンデーション（OZCaF）の参加企業であり、大阪から先進的な取り組みを全国へ波及させることを目指している。^[1]

連携協定の主な内容は、脱炭素及びカーボンニュートラル推進に関する事項、地域課題に対する協働施策、その他環境対策等の強化に関する事項である。ディエスジャパンは中小企業向けCO2排出量換算クラウドシステム「ファストカーボン」を通じたCO2排出量の見える化を支援し、東京海上日動は関西地方の中小企業を中心に普及啓発活動を行う。

この連携の背景には、中小企業のCO2排出量把握等の取り組みが2割未満にとどまっている現状がある。国の2030年度温室効果ガス46％削減、2050年カーボンニュートラル実現という目標達成に向け、中小企業の取り組みが極めて重要となっている。両社は大阪の中小企業に対し、普及啓発からCO2排出量算出まで一貫した支援を提供していく。

連携協定の概要まとめ

OSAKAゼロカーボン・スマートシティ・ファウンデーションの詳細はこちら

ファストカーボンについて

ファストカーボンとは、CO2排出量を簡単に算出できるクラウドシステムのことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• 会計帳簿のデータと連携するだけでCO2排出量を算出
• Scope1・Scope2に加え、Scope3上流のCO2排出量も計算可能
• 国際規格に則った計算方式を採用

ファストカーボンは、中小企業のCO2排出量換算における工数を大幅に削減することが可能なシステムだ。会計データを活用することで、自社での燃料や電力使用による直接排出だけでなく、製品・サービスの販売までの事業活動に関わる他社からの間接排出も含めた包括的なCO2排出量の算出を実現している。

脱炭素・カーボンニュートラル推進連携に関する考察

ディエスジャパンと東京海上日動の連携協定は、中小企業の脱炭素化を促進する上で重要な一歩となる可能性が高い。特にファストカーボンを活用したCO2排出量の可視化支援は、多くの中小企業が直面している計算の煩雑さという課題を解決し、具体的な行動につながる情報を提供できるだろう。一方で、CO2排出量の算出後、実際の削減に向けた具体的な施策の立案や実行支援まで踏み込めるかが今後の課題となる可能性がある。

この連携が成功を収めれば、他の地域や業界でも同様の取り組みが広がる可能性がある。特に地方銀行や地域の大手企業と地元のIT企業が連携し、地域特性に合わせたソリューションを提供するモデルが各地で展開されることが期待される。今後は、算出されたCO2排出量データを活用した金融商品の開発や、サプライチェーン全体での排出量管理など、より広範囲な取り組みへと発展していく可能性もあるだろう。

中長期的には、このような取り組みが日本全体の産業構造の変革につながる可能性がある。中小企業のカーボンニュートラル対応が進むことで、大企業を含めたサプライチェーン全体の脱炭素化が加速し、国際競争力の向上にもつながるかもしれない。ディエスジャパンと東京海上日動には、単なる排出量算出支援にとどまらず、中小企業の持続可能な成長を支援する総合的なソリューション提供者としての役割が期待されるだろう。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「ディエスジャパン、東京海上日動火災保険と大阪の脱炭素・カーボンニュートラルの推進等に向けた連携協定を締結 | 株式会社ディエスジャパンのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000143846.html, (参照 24-09-10).

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