あいおいニッセイ同和損保とBRJが多様なモビリティの安全性向上推進協会を設立、マイクロモビリティの安全普及に向けた取り組みを強化

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

あいおいニッセイ同和損保とBRJが協会を設立
電動キックボードの安全普及を目指す
交通安全マインドの醸成と社会実現が目的

あいおいニッセイ同和損保とBRJによる多様なモビリティの安全性向上推進協会設立

あいおいニッセイ同和損害保険株式会社とBRJ株式会社は、「一般社団法人多様なモビリティの安全性向上推進協会」を2024年9月2日に設立した。この協会は、マイクロモビリティに関する交通ルールやその特性を利用者だけでなく、利用者以外にも普及・啓発することを目的としている。社会全体の交通安全マインドの醸成と安全・安心・快適なモビリティ社会の実現を目指すのだ。^[1]

協会設立の背景には、2023年7月に施行された改正道路交通法がある。この法改正により「特定小型原動機付自転車」という新たな車両区分が新設され、電動キックボードを始めとしたマイクロモビリティの普及が促進された。一方で、道路交通法違反やこれに起因する交通事故が増加傾向にあり、安全な走行環境の整備が求められている。

あいおいニッセイ同和損保とBRJは、2023年8月に資本業務提携契約を締結し、電動キックボード専用ナビゲーションの実装に向けた実証実験や、交通事故の危険性をエリア別に判定し走行速度を自動制御する「エリア別速度コントロールモデル」の開発など、電動キックボードの安全な普及に向けた取組みを行ってきた。今回の協会設立は、これらの取り組みをさらに発展させるものだ。

多様なモビリティの安全性向上推進協会の概要

項目	詳細
設立日	2024年9月2日
設立者	あいおいニッセイ同和損害保険株式会社、BRJ株式会社
目的	マイクロモビリティの交通ルール普及・啓発、社会全体の交通安全マインド醸成
ビジョン	社会・地域のみなさまとともに安全・安心・快適なモビリティ社会を実現する
特徴	CSV×DXの考え方と次世代モビリティのノウハウの融合
取り組み	収益の一部を交通事故被害者や遺族のための基金へ寄付

マイクロモビリティについて

マイクロモビリティとは、電動キックボードや電動自転車などの小型の移動手段を指す言葉であり、主に短距離の移動に適した交通手段である。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

コンパクトで取り回しが容易
環境負荷が低く、持続可能な移動手段
ラストワンマイル問題の解決に貢献

マイクロモビリティは、都市部での渋滞緩和や駐車場不足の解消、公共交通機関との連携による移動の効率化など、様々な社会課題の解決に寄与する可能性を秘めている。一方で、従来の交通ルールとの整合性や安全性の確保が課題となっており、今回設立された協会はこれらの課題解決に向けた取り組みを推進していくことが期待される。

多様なモビリティの安全性向上推進協会設立に関する考察

多様なモビリティの安全性向上推進協会の設立は、マイクロモビリティの普及に伴う安全性向上という社会的ニーズに応える重要な取り組みだ。特に、利用者だけでなく利用者以外にも啓発活動を行う点は、社会全体の交通安全意識を高める上で効果的だろう。一方で、急速に普及するマイクロモビリティの技術進化や利用形態の変化に、協会の活動が追いつけるかが課題となる可能性がある。

今後起こりうる問題として、異なる種類のマイクロモビリティ間での事故や、歩行者との接触事故の増加が懸念される。これらの問題に対する解決策として、AIを活用した衝突防止システムの開発や、専用レーンの整備などが考えられる。また、協会には法規制の整備や保険制度の確立など、制度面でのサポートも期待したい。

今後の新機能として、リアルタイムで道路状況や混雑度を把握し、最適なルートを提案するシステムの導入が望まれる。さらに、マイクロモビリティと公共交通機関とのシームレスな連携を実現するMaaS（Mobility as a Service）の発展にも期待が寄せられる。協会には、これらの技術革新と社会ニーズの変化を的確に捉え、安全で持続可能なモビリティ社会の実現に向けたリーダーシップを発揮してほしい。