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テムザックと鹿島建設が世界初のシステム天井施工ロボットを共同開発、エッジAIと群制御で建設現場の効率化に貢献

text: XEXEQ編集部

テムザックと鹿島建設が世界初のシステム天井施工ロボットを共同開発、エッジAIと群制御で建設現場の効率化に貢献

PR TIMES より


記事の要約

  • テムザックと鹿島建設が共同開発した世界初のシステム天井施工ロボット
  • エッジAIを搭載し、群れとして働く複数のロボットによる施工
  • 天井ボード施工から吊りボルト、Tバー施工まで幅広くカバー

世界初のシステム天井施工ロボットがもたらす建設現場の革新

株式会社テムザックと鹿島建設株式会社が共同開発した「システム天井施工ロボット」は、建築業界に革新をもたらす可能性を秘めている。このロボットは、オフィスビルのシステム天井施工において、天井ボード施工だけでなく、吊りボルトやTバー施工までをカバーする世界初の技術を実現した。エッジAIを搭載し、群れとして働く複数のロボットによる施工方式は、建設現場の効率化と省人化に大きく貢献すると考えられる。[1]

システム天井施工ロボットの特徴として、群制御技術の活用が挙げられる。比較的小型のロボットを複数台用意し、各工程を担う個々のロボットにそれぞれ別の役割を持たせることで、1つのミッションを効率的に実行する。また、上流工程のロボットが施工情報を共有し、下流工程のロボットがそれに応じて作業内容を調整するなど、工程間の連携も実現している。

このシステムの実用性は、施工現場の広さに応じたロボット投入や、搬入出条件が厳しい環境下での利用、一部の工程のみ実施したい場合への対応など、柔軟な運用が可能な点にある。既に国内の複数のオフィスビル建設現場で試験施工を実施しており、今後さらなる改良を重ねて完成を目指すという。建設業界の人手不足や作業効率化の課題に対する有力な解決策となる可能性を秘めている。

吊りボルト施工ロボット Tバー施工ロボット(メイン) Tバー施工ロボット(サブ) 天井ボード施工ロボット
主な機能 吊りボルトの運搬と取付 長いTバーの組み上げ 中・短Tバーの施工 天井ボードの設置
台数 1台 3台1セット 1台 1台
特徴 障害物認識と自動挿入 工程間連携と共同作業 格子状骨組みの完成 複数センサによる精密施工

エッジAIとは

エッジAIとは、クラウドやデータセンターではなく、デバイスやセンサーの近くでAI処理を行う技術のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

  • リアルタイム処理が可能で応答速度が速い
  • ネットワーク帯域の使用量を削減できる
  • プライバシーとセキュリティの向上が期待できる
  • 省電力化と運用コストの削減が可能
  • ネットワーク接続に依存せず安定した動作が可能

システム天井施工ロボットにおいてエッジAIは、各ロボットが現場の状況をリアルタイムで判断し、適切な動作を決定する上で重要な役割を果たす。例えば、障害物の検出や他のロボットとの位置関係の把握、作業の最適化などにエッジAIが活用されることで、効率的かつ精密な施工が実現される。クラウドに頼らず現場で即座に判断できることが、建設現場のような変化の激しい環境での運用に適している。

システム天井施工ロボットに関する考察

システム天井施工ロボットの導入により、建設現場の安全性向上と作業効率化が期待される。高所作業や重量物の運搬など、人間にとって危険や負担の大きい作業をロボットが担うことで、労働災害のリスクが軽減されるだろう。また、24時間稼働の可能性や精密な作業の実現により、工期の短縮とコスト削減にもつながる可能性がある。

今後の課題としては、様々な建築現場に対応できるよう、ロボットのさらなる汎用性の向上が挙げられる。建物の構造や材質の違い、予期せぬ障害物への対応など、複雑な現場状況に柔軟に対処できる能力が求められる。また、人間の作業員とロボットの協調作業をスムーズに行うためのインターフェースの開発や、施工データの蓄積・分析による継続的な性能向上も重要な課題となるだろう。

システム天井施工ロボットの実用化は、建設業界全体のデジタルトランスフォーメーション(DX)を加速させる可能性がある。この技術を起点として、設計段階からロボット施工を前提とした建築手法の開発や、AIによる施工計画の最適化など、建設プロセス全体の革新につながることが期待される。建設会社や機器メーカー、AI開発企業など、異業種間の連携がさらに活発化し、建設業の生産性向上と労働環境改善に大きく寄与するだろう。

参考サイト

  1. ^ PR TIMES. 「世界初! エッジAIを搭載し“群れ”として働く「システム天井施工ロボット」 | 株式会社テムザックのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000057.000029724.html, (参照 24-07-18).

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