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公開：2024-09-14

損保ジャパンらが音響診断AI化コンサルティングを開発、レオセントキットで設備保全の効率化を実現

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• 損保ジャパンらが音響診断AI化コンサルティングを開発
• レオセントキットを用いたトライアル実証評価サービスを開始
• 超音波帯域の異常音検知で設備保全の効率化を実現

損保ジャパンらによる音響診断AI化コンサルティングの開発と実証評価サービスの開始

損害保険ジャパン株式会社、ＳＯＭＰＯリスクマネジメント株式会社、株式会社アニモ、日清紡マイクロデバイス株式会社は、2022年2月から生産設備等の回転機器から発生する初期の超音波の異音を検知し機器故障の早期発見につなげるサービス「音響診断AI化コンサルティング」の開発に取り組んできた。このたび、最先端の音響センサーと振動センサーを活用した「レオセントキット powered by ANIMO Cloud」の開発に成功した。^[1]

レオセントキットは、日清紡マイクロデバイスの音響センサーと振動センサーを活用して超広帯域な音響や振動を自動的に収録し、アニモによるクラウドで分析する仕組みをパッケージ化したものだ。音（音響）データからその音響特徴量を分析・可視化することで、人の聴覚に依存しない異音検知や設備予兆保全、検査業務の省人化等を実現する。

ＳＯＭＰＯリスクを窓口として、2024年9月からレオセントキットの「トライアル実証評価サービス」の提供を開始する。このサービスは、生産設備等の回転機器から発生する初期の超音波の異音を検知し、機器故障の早期発見につながる仕組みを広く体験できるようにしたものだ。生産設備のIoT化やAI化の第一歩として、多くの企業での活用が期待される。

レオセントキットの特徴まとめ

音響診断AI化コンサルティングについて

音響診断AI化コンサルティングとは、生産設備等の回転機器から発生する初期の超音波の異音を検知し、機器故障の早期発見につなげるサービスのことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 超音波帯域までの音響データを収録・分析
• AI技術を活用した異音検知と予兆保全
• 人の聴覚に依存しない客観的な診断が可能

このサービスは、損害保険ジャパン株式会社、ＳＯＭＰＯリスクマネジメント株式会社、株式会社アニモ、日清紡マイクロデバイス株式会社が共同で開発したものだ。生産設備のIoT化やAI化が注目される中、導入コストや手間の問題で踏み切れない企業に対して、効果的な解決策を提供することを目指している。

レオセントキットに関する考察

レオセントキットの開発は、生産設備の保全における技術革新として高く評価できる。従来の振動センサーでは捉えられなかった超音波帯域のデータを活用することで、機器の異常をより早期に察知できるようになった点が特に優れている。この技術は、設備の予防保全や稼働率の向上につながり、製造業の競争力強化に貢献する可能性が高い。

しかし、今後の課題として、データの解釈や分析の精度向上が挙げられる。超音波帯域の異音データは膨大かつ複雑であり、誤検知や見逃しのリスクも考えられる。この問題に対しては、機械学習モデルの継続的な改善や、熟練技術者の知見をAIに効果的に組み込む方法の開発が解決策となるだろう。また、業界標準のデータフォーマットの確立も重要な課題となる。

将来的には、レオセントキットの機能拡張として、異音検知だけでなく、設備の残存寿命予測や最適なメンテナンスタイミングの提案など、より高度な診断機能の追加が期待される。さらに、5Gやエッジコンピューティングの発展と合わせて、リアルタイムでの異常検知と即時対応が可能になれば、生産設備の管理に革命をもたらす可能性がある。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「生産設備等のAI化の最前線　超音波音響センサー＆クラウド分析のトライアル実証評価サービスを開始 | 損害保険ジャパン株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000423.000078307.html, (参照 24-09-14).

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