経済

ECONOMY

公開：2024-09-17

京都銀行とバイウィルがカーボンニュートラル推進で提携、環境価値と経済価値の循環を目指す

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• 京都銀行とバイウィルがビジネスマッチング契約を締結
• 京都府内の脱炭素・カーボンニュートラル推進が目的
• 環境価値の創出・流通促進と地産地消を目指す

京都銀行とバイウィルの提携によるカーボンニュートラル推進

株式会社バイウィルは、株式会社京都銀行とのビジネスマッチング契約を2024年8月16日に締結した。この提携は、京都府内における脱炭素・カーボンニュートラルおよびサーキュラーエコノミーの実現に向けた連携を強化することを目的としている。バイウィルにとって金融機関との顧客紹介に関する契約締結は43件目となり、これまでに紹介を受けた顧客数は全国で1,150件を超えている。^[1]

カーボンニュートラル実現に向けて、カーボンオフセットが有効な手段の一つとして注目されている。しかし、J-クレジットなどカーボンクレジットの創出には費用や手間がかかり、販売への不安も創出者の負担となっている。バイウィルはこの課題に対し、創出手続きや申請費用、販売先の探索を代行することで、J-クレジットなどの創出と流通を支援している。

今回の契約締結により、京都銀行の地域ネットワークとバイウィルの環境価値に関する各種サービスを結集させることで、京都府におけるカーボンニュートラルの実現を目指すことになった。バイウィルは、環境価値創出サービス業務、環境価値売買サービス業務、J-クレジットプログラム提供サービス業務などを通じて、京都銀行の取引先企業の脱炭素化を支援する。

京都銀行とバイウィルの提携内容まとめ

バイウィルの公式サイトはこちら

カーボンオフセットについて

カーボンオフセットとは、自身で削減しきれない二酸化炭素排出量を、他の場所での排出削減・吸収量で埋め合わせる仕組みのことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• 排出削減が困難な分野での対策として有効
• カーボンクレジットの購入により実現可能
• 企業のCSR活動や環境対策として注目されている

バイウィルは、カーボンオフセットの実現を支援するため、J-クレジットなどの環境価値の創出と流通を促進している。京都銀行との提携により、京都府内の企業がより容易にカーボンオフセットに取り組めるようになり、地域全体での脱炭素化が加速することが期待される。この取り組みは、環境価値と経済価値の循環を生み出し、持続可能な社会の実現に貢献するだろう。

京都銀行とバイウィルの提携に関する考察

京都銀行とバイウィルの提携は、地域金融機関と環境ベンチャー企業のシナジーを生かした先進的な取り組みとして評価できる。特に、京都府の主要産業である伝統的なものづくりや観光産業、さらには高度技術を持つテクノロジー産業にとって、国際的な競争力を維持するうえでカーボンニュートラルへの対応は急務となっており、この提携はタイムリーな支援策となるだろう。

一方で、今後の課題として、中小企業を含む幅広い事業者への普及が挙げられる。カーボンクレジットの創出や取引には専門知識が必要であり、小規模事業者にとってはハードルが高い可能性がある。この問題に対しては、バイウィルが提供する各種サービスの簡素化や、京都銀行による丁寧な顧客フォローアップが解決策となり得るだろう。

今後、この取り組みをさらに発展させるためには、地域内でのカーボンクレジット取引市場の活性化や、環境価値を活用した新たな金融商品の開発などが期待される。また、京都の特性を生かした独自のクレジット創出方法、例えば伝統産業や文化財保護と結びついたプロジェクトなども検討の余地がある。このような革新的な取り組みが、京都から全国へ、さらには世界へと波及していくことを期待したい。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「京都府内の脱炭素・カーボンニュートラル推進に向けて、京都銀行とバイウィルがビジネスマッチング契約を締結 | 株式会社バイウィルのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000182.000013100.html, (参照 24-09-17).

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