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IaaS(Infrastructure as a Service)とは?意味をわかりやすく簡単に解説

text: XEXEQ編集部


IaaS(Infrastructure as a Service)とは

IaaS(Infrastructure as a Service)とはクラウドコンピューティングサービスの一種で、インフラストラクチャをインターネット経由で提供するサービスのことを指します。IaaSを利用することで、物理的なサーバーやストレージ、ネットワーク機器などを自社で用意する必要がなくなります。

IaaSでは仮想化技術を用いてサーバーやストレージなどのリソースを柔軟に割り当てることができます。ユーザーは必要な分だけリソースを利用し、使った分だけ料金を支払うことになるため、コストを最適化できます。

IaaSを提供する代表的なクラウドサービスとしてはAmazon Web Services(AWS)のAmazon EC2やGoogle Cloud PlatformのGoogle Compute Engineなどがあります。これらのサービスでは仮想マシンの作成や削除、スケールアップ/ダウンが簡単に行えます。

IaaSを利用するメリットとしては初期投資を抑えられること、リソースの調達にかかる時間を短縮できること、スケーラビリティが高いことなどが挙げられます。一方で、セキュリティ面での考慮が必要になることや、運用管理の負担が増えることなどがデメリットとして考えられます。

IaaSはシステムの基盤となるインフラストラクチャを提供するサービスであり、アプリケーションの開発や運用は利用者側の責任となります。PaaSやSaaSと比較すると、利用者側で管理すべき範囲が広いのが特徴です。

IaaSの主要なサービスと特徴

IaaSの主要なサービスと特徴に関して、以下3つを簡単に解説していきます。

  • IaaSにおける仮想マシンサービスの役割と特徴
  • IaaSのストレージサービスの種類と用途
  • IaaSのネットワークサービスによる柔軟なネットワーク構成

IaaSにおける仮想マシンサービスの役割と特徴

IaaSにおいて中核となるのが、仮想マシン(VM)サービスです。VMサービスでは物理サーバー上に複数の仮想サーバーを構築することができます。ユーザーはこれらの仮想サーバーを自由に起動、停止、設定変更できるため、柔軟なシステム構築が可能になります。

VMサービスの特徴としてはOSやミドルウェアのインストールが自由に行えること、CPUやメモリなどのリソースを柔軟に変更できること、スナップショット機能によるバックアップが容易であることなどが挙げられます。代表的なVMサービスとしてはAWS EC2やGoogle Compute Engineなどがあります。

VMサービスを利用することで、サーバーの調達にかかる時間を大幅に短縮できるほか、トラフィックの変動に合わせてスケールアップ/ダウンを行うことも可能です。また、オンプレミス環境からクラウドへの移行においても、VMサービスが重要な役割を果たします。

IaaSのストレージサービスの種類と用途

IaaSでは様々なタイプのストレージサービスが提供されています。代表的なものとしてはオブジェクトストレージ、ブロックストレージ、ファイルストレージなどがあります。それぞれのストレージタイプには特徴があり、用途に応じて使い分ける必要があります。

オブジェクトストレージは画像や動画などの非構造化データの保存に適しており、AWS S3やGoogle Cloud Storageなどが該当します。ブロックストレージは仮想マシンのOSやデータベースの格納に使用され、AWS EBSやGoogle Persistent Diskが代表的です。ファイルストレージは複数のサーバー間でファイルを共有する際に利用され、AWS EFSなどがこれにあたります。

IaaSのストレージサービスは高い可用性と耐久性を備えているのが特徴です。また、必要に応じてストレージ容量を増減できるため、コスト最適化も可能になります。データのバックアップや災害対策においても、クラウドストレージサービスが重要な役割を担っています。

IaaSのネットワークサービスによる柔軟なネットワーク構成

IaaSでは仮想ネットワークサービスを利用して、クラウド上に独自のネットワーク環境を構築することができます。これにより、オンプレミスとクラウド間のVPN接続や、複数のクラウドリソース間の通信など、柔軟なネットワーク構成が実現できるのです。

AWS Virtual Private Cloud(VPC)やGoogle Virtual Private Cloud(VPC)などのサービスでは仮想ネットワークの作成、サブネットの設定、ファイアウォールルールの定義などを行うことができます。また、ロードバランサーを利用して、トラフィックを複数のサーバーに分散させることも可能です。

IaaSのネットワークサービスを活用することで、セキュリティを確保しつつ、スケーラブルかつ可用性の高いシステム構築が実現できます。また、オンプレミスとクラウドの間でシームレスな接続を行うことで、ハイブリッドクラウド環境の構築も容易になるでしょう。

IaaSを利用するメリットとデメリット

IaaSを利用するメリットとデメリットに関して、以下3つを簡単に解説していきます。

  • IaaS導入によるコスト削減効果と柔軟性の向上
  • IaaSを利用する際のセキュリティ面での考慮点
  • IaaSにおける運用管理の負担と対策

IaaS導入によるコスト削減効果と柔軟性の向上

IaaSを導入することで、大きなコスト削減効果が期待できます。オンプレミス環境ではサーバーやストレージ、ネットワーク機器などの初期投資が必要ですが、IaaSではこれらの費用を大幅に抑えることができます。また、リソースを必要な分だけ利用し、使った分だけ料金を支払うことで、無駄なコストを削減できるのです。

加えて、IaaSではビジネスの成長に合わせてリソースを柔軟に拡張・縮小できるため、システムの柔軟性が向上します。トラフィックの増減に応じてサーバーの台数を調整したり、ストレージ容量を増減したりすることが容易に行えるため、ビジネス環境の変化に素早く対応できるようになります。

IaaSを利用する際のセキュリティ面での考慮点

IaaSを利用する際にはセキュリティ面での考慮が必要になります。クラウドサービスでは物理的なサーバーやストレージがクラウド事業者の管理下に置かれるため、データの機密性や完全性を確保するための対策が求められます。また、ネットワークの設定ミスによって、意図しない情報漏洩が発生するリスクもあります。

これらのセキュリティリスクに対処するためには適切なアクセス制御の実施、暗号化の徹底、定期的なセキュリティパッチの適用などが重要になります。さらに、クラウド事業者のセキュリティ対策についても十分に確認し、SLAや契約内容を精査する必要があるでしょう。

IaaSにおける運用管理の負担と対策

IaaSを利用することで、インフラストラクチャの運用管理に関する負担が増大する可能性があります。オンプレミス環境では社内のIT部門がインフラの管理を一元的に行っていましたが、IaaSでは利用者側で仮想マシンやストレージ、ネットワークの設定・管理を行う必要があるためです。

この運用管理の負担を軽減するためには構成管理ツールやオーケストレーションツールの活用が有効です。これらのツールを使うことで、インフラリソースのプロビジョニングや設定変更を自動化し、運用効率を高めることができます。また、クラウド事業者が提供するマネージドサービスを活用することで、運用管理タスクの一部をアウトソースすることも可能でしょう。

IaaSとPaaS、SaaSの違いと使い分け

IaaSとPaaS、SaaSの違いと使い分けに関して、以下3つを簡単に解説していきます。

  • IaaSとPaaSの違いと適用シナリオ
  • IaaSとSaaSの違いと選定基準
  • ビジネス要件に合わせたIaaS、PaaS、SaaSの使い分け

IaaSとPaaSの違いと適用シナリオ

IaaSとPaaSの主な違いはサービスとして提供される範囲にあります。IaaSではサーバーやストレージ、ネットワークなどのインフラリソースが提供されるのに対し、PaaSではアプリケーション開発に必要なミドルウェアやランタイム環境まで含めて提供されます。つまり、PaaSを利用すれば、インフラ管理の負担を軽減しつつ、アプリケーション開発に専念できるのです。

IaaSはカスタマイズ性の高いシステムを構築する際に適しています。例えば、特殊なミドルウェアを使用する場合や、きめ細かなチューニングが必要な場合などです。一方、PaaSは迅速なアプリケーション開発や、スケーラビリティが求められるWebサービスの構築に適しています。

IaaSとSaaSの違いと選定基準

IaaSとSaaSの違いは提供されるサービスの粒度にあります。IaaSがインフラリソースを提供するのに対し、SaaSはアプリケーションそのものを提供します。SaaSを利用する場合、ユーザーはアプリケーションの設定や利用に専念すれば良く、インフラやアプリケーションの管理は全てサービス提供者が行います。

IaaSとSaaSの選定基準としてはカスタマイズ性、コストパフォーマンス、セキュリティ要件などが挙げられます。高度なカスタマイズが必要な場合や、社内のセキュリティポリシーに準拠する必要がある場合はIaaSを選ぶことが多いでしょう。一方、すぐに利用可能なアプリケーションが求められる場合や、運用管理コストを最小限に抑えたい場合はSaaSが適しています。

ビジネス要件に合わせたIaaS、PaaS、SaaSの使い分け

IaaS、PaaS、SaaSはそれぞれ異なる特性を持っているため、ビジネス要件に合わせて適切に使い分ける必要があります。例えば、基幹システムのようにカスタマイズ性と高いセキュリティが求められる場合はIaaSを中心に構成するのが一般的です。一方、社内向けの情報共有ツールのように、迅速な導入と運用コストの削減が優先される場合はSaaSを活用するのが効果的でしょう。

また、アプリケーション開発においてはIaaSとPaaSを組み合わせて使用するケースも増えています。例えば、データベースやストレージにはIaaSを使用し、アプリケーションサーバーにはPaaSを使用するような構成です。このようにIaaS、PaaS、SaaSを適材適所で使い分けることで、ビジネス要件に合った最適なシステム環境を構築できるでしょう。

参考サイト

  1. Google. https://blog.google/intl/ja-jp/

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

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