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【CVE-2024-45698】D-Link Systems, Inc.のdir-x4860ファームウェアに深刻な脆弱性、ハードコードされた認証情報が問題に

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • D-Link Systems, Inc.のdir-x4860ファームウェアに脆弱性
  • ハードコードされた認証情報の使用が問題
  • 影響度は「緊急」でCVSS基本値9.8

D-Link Systems, Inc.のdir-x4860ファームウェアにおける深刻な脆弱性

D-Link Systems, Inc.は、同社のdir-x4860ファームウェアにおいてハードコードされた認証情報の使用に関する脆弱性が存在することを公開した。この脆弱性は、CVE-2024-45698として識別されており、CWEによる脆弱性タイプはハードコードされた認証情報の使用(CWE-798)に分類されている。NVDの評価によると、攻撃元区分はネットワークであり、攻撃条件の複雑さは低いとされている。[1]

この脆弱性の影響度はCVSS v3による基本値で9.8(緊急)と評価されており、極めて深刻な問題であることが示唆されている。攻撃に必要な特権レベルは不要で、利用者の関与も不要とされているため、攻撃者にとって比較的容易に悪用できる可能性がある。影響の想定範囲に変更はないものの、機密性、完全性、可用性のすべてにおいて高い影響が予想されている。

この脆弱性の影響を受けるシステムは、D-Link Systems, Inc.のdir-x4860ファームウェアバージョン1.00および1.04である。想定される影響として、情報の不正取得、情報の改ざん、およびサービス運用妨害(DoS)状態が引き起こされる可能性がある。ユーザーは、ベンダーが提供する情報を参照し、適切な対策を実施することが強く推奨される。

dir-x4860ファームウェアの脆弱性詳細

項目 詳細
影響を受ける製品 D-Link Systems, Inc. dir-x4860 ファームウェア 1.00, 1.04
脆弱性の種類 ハードコードされた認証情報の使用(CWE-798)
CVSS基本値 9.8(緊急)
攻撃元区分 ネットワーク
攻撃条件の複雑さ
想定される影響 情報取得、情報改ざん、サービス運用妨害(DoS)

ハードコードされた認証情報について

ハードコードされた認証情報とは、ソフトウェアやファームウェアのコード内に直接埋め込まれたパスワードやキーのことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • ソースコード内に固定的に記述された認証情報
  • ユーザーによる変更が困難または不可能
  • リバースエンジニアリングにより容易に発見される可能性

この脆弱性は、攻撃者がハードコードされた認証情報を発見し悪用することで、不正アクセスや権限昇格を引き起こす可能性がある。D-Link Systems, Inc.のdir-x4860ファームウェアにおけるこの脆弱性は、ネットワーク経由での攻撃が可能で攻撃条件の複雑さも低いため、特に深刻な問題となっている。製品の開発者は、認証情報の動的生成や安全な保存方法の採用など、より安全な認証メカニズムの実装を検討する必要がある。

D-Link Systems, Inc.のファームウェア脆弱性に関する考察

D-Link Systems, Inc.のdir-x4860ファームウェアにおける脆弱性の発見は、IoTデバイスのセキュリティ管理の重要性を再認識させる契機となった。ハードコードされた認証情報の使用は、開発の効率性や利便性を優先した結果である可能性が高いが、セキュリティリスクを大幅に増大させる危険な慣行である。この事例は、製品開発段階からセキュリティバイデザインの原則を徹底することの必要性を強く示している。

今後、同様の脆弱性を防ぐためには、開発プロセスの見直しと継続的なセキュリティ監査が不可欠となるだろう。特に、ファームウェアのアップデート配信システムの改善や、ユーザーによる認証情報の容易な変更機能の実装が求められる。また、業界全体でセキュリティベストプラクティスの共有と適用を促進する取り組みも重要である。認証情報の動的生成や暗号化保存などのより安全な手法の採用が、今後のIoTデバイスセキュリティの標準となることが期待される。

一方で、既に脆弱性のある製品を使用しているユーザーへの対応も課題となる。D-Link Systems, Inc.には、影響を受ける製品のユーザーに対して、迅速かつ明確な情報提供と対策手順の案内が求められる。長期的には、IoTデバイスのセキュリティ認証制度の強化や、製造業者の法的責任の明確化など、制度面での対応も検討する必要があるだろう。このような包括的なアプローチにより、IoTエコシステム全体のセキュリティレベルの向上が期待される。

参考サイト

  1. ^ JVN. 「JVNDB-2024-008647 - JVN iPedia - 脆弱性対策情報データベース」. https://jvndb.jvn.jp/ja/contents/2024/JVNDB-2024-008647.html, (参照 24-09-24).

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