ネッスーと東京海上日動が食品ロス削減で連携、サーキュラーエコノミー実現と食支援量増大を目指す取り組み開始

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

ネッスーと東京海上日動が食品ロス削減で連携
事業系食品ロスの削減と食支援量増大を目指す
年間100トン以上の食品ロス削減を見込む

ネッスーと東京海上日動の食品ロス削減連携開始

ネッスー株式会社は、2024年10月1日より東京海上日動火災保険株式会社と連携し、食品ロス削減とサーキュラーエコノミー実現に向けた取り組みを開始した。この連携は、社会課題である食品ロスを減らすことを目的としており、ネッスーのフードバンク事業が持つマッチング・物流機能を活用して効果的な食品ロス削減と食支援量の増大を同時に実現することを目指している。^[1]

東京海上日動は2024年10月より「食品ロス削減推進特約」の募集を開始する。この特約は、保管中・加工中・輸送中の事故や落下等による梱包・化粧箱の外装損傷などにより、商品ロットの一部に損害が生じた際に、品質上の問題がない食品を廃棄ではなく再販や寄付の二次商流を手配することで生じた費用や損害を補償するものだ。

ネッスーは、全国各地のフードバンクやこども食堂等の食支援団体との連携、そして食品の適切な選別と配送によって、東京海上日動の「食品ロス削減推進特約」に加入する企業の食品ロス削減に向けた取り組みをサポートする。この連携により、少なくとも年間100トン以上の食品ロスの削減と同時に食支援量の増加を見込んでいる。

ネッスーと東京海上日動の食品ロス削減連携の概要

	連携内容	期待される効果
食品ロスの検品・保管	事故発生場所から食品を引き取り、検品・保管	適切な食品の選別と活用
提供先とのマッチング	こども食堂や困難を抱える子育て世帯への提供	食支援量の増大
提供先への配送	マッチングを行った提供先への商品配送	効率的な食品の再分配
社会的インパクト	年間100トン以上の食品ロス削減	温室効果ガス排出量の削減（年間約220トン以上）

サーキュラーエコノミーについて

サーキュラーエコノミーとは、資源の効率的な利用と廃棄物の削減を目指す経済モデルのことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

製品のライフサイクル全体を通じた資源の循環利用
廃棄物の発生を最小限に抑える設計と生産
再生可能エネルギーの活用と環境負荷の低減

ネッスーと東京海上日動の連携は、このサーキュラーエコノミーの実現に向けた具体的な取り組みの一例といえる。食品ロスの削減を通じて、資源の有効活用と環境負荷の軽減を同時に達成しつつ、社会的な課題であるこどもの食の機会格差の解消にも貢献することを目指している。

食品ロス削減連携に関する考察

ネッスーと東京海上日動の連携は、食品ロス削減と社会貢献を両立させる画期的な取り組みだ。特に、保険という金融商品を活用して食品ロス削減を促進する点は、従来にない発想であり、企業の経済的リスクを軽減しつつ社会課題の解決に取り組むことができる。ただし、この取り組みが成功するためには、参加企業の拡大と消費者の理解が不可欠だろう。

今後の課題としては、食品の品質管理や配送の効率化が挙げられる。特に、食品の安全性を確保しつつ、迅速に必要な人々に届けるためのロジスティクスの最適化が重要になるだろう。また、この取り組みを通じて得られるデータを活用し、食品ロスの発生原因をより詳細に分析することで、さらなる削減策の立案につなげることができるはずだ。

将来的には、この連携モデルを他の業界や地域にも展開することで、より大規模な食品ロス削減と社会貢献が期待できる。同時に、AIやIoTなどの先端技術を活用して、食品の需給予測や在庫管理の精度を高めることで、そもそも食品ロスが発生しにくいサプライチェーンの構築を目指すべきだろう。ネッスーと東京海上日動には、この連携を通じて得られた知見を広く社会に共有し、サーキュラーエコノミーの実現に向けたリーダーシップを発揮することを期待したい。