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公開：2024-10-13

IHIデータサイエンティストがKaggleで準優勝、Kaggle Masterに昇格し産業機械の故障検知技術向上に期待

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• IHIのデータサイエンティストが「Kaggle」で準優勝
• 小笹弘晃がKaggle Competitions Masterに昇格
• 皮膚がん診断AIモデルの構築で高評価を獲得

IHIデータサイエンティストがKaggleで準優勝し、Kaggle Masterに昇格

IHIグループのデータサイエンティスト小笹弘晃が、世界的なAIデータ分析コンペティション「Kaggle」で開催された「ISIC 2024 - Skin Cancer Detection with 3D-TBP」において、全2,739チーム中2位を獲得した。この成績により、小笹はKaggle Competitions Masterに昇格し、Kaggleユーザーの上位約1%に相当する称号を獲得したのだ。^[1]

本コンペティションは2024年6月26日から9月6日まで開催され、参加者は3Dカメラで撮影した皮膚がん患部の画像や患者データを用いて、高精度な皮膚がん検出AIモデルの構築に挑戦した。小笹のチームは、ドメイン知識に基づいた特徴量作成やデータ拡張、多様なAIモデルの複合により、汎化性能の高いモデルを実現させている。

この成果は、10月6日から10日にモロッコのマラケシュで開催されたMICCAI2024（医用画像処理、医用ロボット、コンピュータ治療支援を取り扱う国際会議）でも紹介された。IHIグループの産業機械の故障検知技術にも応用可能な知見であり、限られた故障データから高性能な検知AIモデルを構築する課題解決にもつながると期待されている。

Kaggleコンペティション「ISIC 2024」の概要

Kaggle Competitions Masterについて

Kaggle Competitions Masterとは、Kaggleプラットフォーム上で開催されるデータ分析コンペティションで優秀な成績を収めた参加者に与えられる称号である。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• Kaggleユーザーの上位約1%に相当する称号
• 複数のコンペティションでの優秀な成績が必要
• データサイエンス分野での高い技術力の証明

Kaggle Competitions Masterの称号は、データサイエンティストとしての高い技術力と実績を示す指標として、業界内で広く認知されている。IHIのような大企業でデータサイエンティストとして活躍する小笹氏がこの称号を獲得したことは、同社のDX推進における技術力の高さを示すとともに、産業界全体のAI活用の可能性を広げる重要な成果となっている。

IHIのデータサイエンス活用に関する考察

IHIのデータサイエンティストがKaggleで高い評価を得たことは、同社のDX推進における技術力の高さを示す重要な成果だ。特に、限られたデータから高性能なAIモデルを構築する技術は、産業機械の故障検知など、実際のビジネス課題解決に直結する可能性が高い。一方で、AIモデルの実用化に向けては、データの品質管理や、モデルの解釈可能性の向上など、さらなる課題が存在するだろう。

これらの課題に対しては、産学連携や他業種との協業を通じた知見の共有、さらには社内でのAI倫理教育の強化などが有効な解決策となり得る。今後IHIには、Kaggleで培った技術を実際のプロダクトやサービスに落とし込む能力が求められるだろう。そのためには、データサイエンティストと現場エンジニアの協働を促進する仕組み作りが重要になってくる。

長期的には、IHIがデータサイエンスを活用して新たな事業領域を開拓することも期待される。例えば、今回のコンペティションで得た医療画像解析の知見を活かし、ヘルスケア分野への進出も考えられる。IHIには、従来の重工業の枠を超えた新たな価値創造に向け、データサイエンスを戦略的に活用していくことが求められている。

参考サイト

1. ^ . 「IHIのデータサイエンティストが，世界的なAIデータ分析大会「Kaggle」で準優勝し，Kaggle Masterへ昇格 | 株式会社IHIのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000204.000089117.html, (参照 24-10-13).

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