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公開：2024-10-13

ヒューリックスタートアップ社がelleThermo社に出資、STCを活用した未利用熱のエネルギー変換技術の実用化を加速

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• ヒューリックスタートアップ社がelleThermo社に出資
• STCを活用し未利用熱のエネルギー変換を目指す
• データセンター含む不動産、再生可能エネルギーへの投資

ヒューリックスタートアップ社のelleThermo社への出資と事業展開

ヒューリックスタートアップ株式会社は、同社が運営するファンドを通じて株式会社elleThermo（代表取締役CEO：生方 祥子）への出資を2024年10月11日に実行した。elleThermo社は東京工業大学発のコア技術である半導体増感型熱利用発電（STC）を活用し、未利用熱のエネルギー変換を目指すスタートアップ企業だ。^[1]

STCは室温程度の低温度帯に存在する熱を直接電力に変換できる画期的な技術である。この技術は日本のエネルギー問題の解決に貢献する社会的意義が高く、新たな再生可能エネルギーとして持続可能な社会の実現に向けて期待されている。ヒューリックグループは、データセンターを含む不動産や再生可能エネルギーへの投資に取り組んでおり、STCの社会実装を支援していく方針だ。

elleThermo社は2023年2月に設立され、東京都港区芝浦の東京工業大学キャンパス・イノベーションセンターINDESTに本社を置いている。同社の事業内容はSTCを活用した分散型電源システム事業及び電子機器用電池事業である。一方、ヒューリックスタートアップ株式会社は2021年10月に設立され、ヒューリックグループとの事業連携の推進や企業の成長支援などを行っている。

elleThermo社とヒューリックスタートアップ社の概要

elleThermo社の詳細はこちら

STCについて

STCとは「Semiconductor-Sensitized Thermal Cell」の略称で、半導体増感型熱利用発電を指す画期的な熱エネルギー変換技術である。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 室温程度の低温度帯の熱を直接電力に変換可能
• 未利用熱のエネルギー変換に適している
• 新たな再生可能エネルギーとしての可能性を持つ

STCは東京工業大学発のコア技術であり、elleThermo社によって実用化が進められている。この技術は日本のエネルギー問題の解決に貢献する社会的意義が高く、持続可能な社会の実現に向けて重要な役割を果たすと期待されている。ヒューリックグループによる出資は、STCの社会実装を加速させる可能性がある。

ヒューリックスタートアップ社のelleThermo社への出資に関する考察

ヒューリックスタートアップ社によるelleThermo社への出資は、再生可能エネルギー分野における革新的な技術の実用化を加速させる可能性がある。STCの技術が成功すれば、未利用熱の有効活用が進み、エネルギー効率の向上やCO2排出量の削減につながるだろう。一方で、新技術の実用化には時間とコストがかかるため、投資回収までに長期間を要する可能性も考えられる。

今後の課題としては、STCの性能向上や大規模生産体制の確立、様々な環境下での安定性の確保などが挙げられる。これらの課題に対しては、産学連携をさらに強化し、実証実験を重ねていくことが解決策となるだろう。また、STCの応用範囲を拡大し、データセンターや工場など、熱が大量に発生する施設での実装を進めることで、技術の有用性をより明確に示すことができるはずだ。

将来的には、STCの小型化や高効率化が進むことで、家庭用電源や携帯デバイスへの応用も期待できる。さらに、再生可能エネルギー政策との連携を強化し、STCを活用した新たなエネルギーシステムの構築を目指すことで、日本のエネルギー自給率向上や環境負荷低減に大きく貢献する可能性がある。ヒューリックグループには、不動産事業とのシナジーを活かしたSTCの普及促進に期待したい。

参考サイト

1. ^ . 「株式会社elleThermoへの出資について | ヒューリック株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000020.000046371.html, (参照 24-10-13).

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