渡邊工務店がウッドデザイン賞2024を受賞、持続可能な住宅づくりが評価される

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

渡邊工務店がウッドデザイン賞2024を受賞
天然木で100年住み継ぐ家をコンセプトに
東白川村と連携し持続可能な住環境を推進

株式会社渡邊工務店が第10回ウッドデザイン賞2024を受賞

株式会社渡邊工務店は、第10回ウッドデザイン賞2024のソーシャルデザイン部門において「産地連携による天然木で建てる百年住み継ぐ家」でウッドデザイン賞2024を受賞した。同社は創業明治40年以来、愛知県海部郡飛島村に本社を置き、伝統建築物の神社・仏閣をはじめ、新築住宅・公共建築・リフォーム・リノベーション・不動産を主軸とした総合建築事業を展開している。^[1]

渡邊工務店は、岐阜県東白川村および東白川製材協同組合と包括提携を結び、天然木「東濃桧」のブランド化と安定供給を実現している。地域の木材資源を活用した持続可能な住環境づくりを進めるとともに、100年先を見据えた植林活動の一環として森林植林ツアーを実施し、「植える、育てる、伐採、植える」というサイクルを維持している。

同社は、桧などの木材を内装材に使用することでリラックス効果やストレス軽減を図り、健康と精神的豊かさを両立させる住まいを提案している。さらに、高気密・高断熱の住宅に全館空調を導入することにより、室温の安定が保たれ、快適な睡眠環境や子育てにも適した生活空間を実現している。これらの取り組みが評価され、今回のウッドデザイン賞受賞につながった。

ウッドデザイン賞2024の概要

項目	詳細
賞の名称	第10回ウッドデザイン賞2024
主催	一般社団法人日本ウッドデザイン賞
受賞部門	ソーシャルデザイン部門
受賞タイトル	産地連携による天然木で建てる百年住み継ぐ家
受賞企業	株式会社渡邊工務店
受賞の特徴	持続可能な住環境づくり、地域木材資源の活用、100年先を見据えた植林活動

ウッドデザイン賞について

ウッドデザイン賞とは、木を使って様々な社会課題を解決するモノ・コトを表彰し、国内外に発信するための顕彰制度である。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

木の良さや価値をデザインの力で再構築することを目的としている
SDGsやカーボンニュートラルへの取り組みを重視している
優れた建築・空間、製品、活動や仕組み、研究などを評価・表彰する

ウッドデザイン賞は、今年で10回目の開催を迎えた。この賞は、森林や木材の利活用がクローズアップされている現代において、木を使うことによって社会課題の解決を目指す活動を「ウッドデザイン」と定義し、その優れた取り組みを評価・表彰している。渡邊工務店の受賞は、同社の持続可能な住環境づくりへの取り組みが高く評価されたことを示している。

渡邊工務店の持続可能な住宅づくりに関する考察

渡邊工務店の「産地連携による天然木で建てる百年住み継ぐ家」というコンセプトは、持続可能な住宅づくりの模範となる取り組みである。地域の木材資源を活用し、東白川村との連携を通じて「東濃桧」のブランド化と安定供給を実現している点は、地域経済の活性化と環境保護の両立を図る優れた事例といえるだろう。また、100年先を見据えた植林活動は、長期的な視点での森林資源の維持管理を示しており、環境負荷の低減に大きく貢献している。

一方で、このような持続可能な住宅づくりを広く普及させるためには、コスト面での課題が生じる可能性がある。高品質な天然木の使用や高気密・高断熱設計、全館空調システムの導入などは、初期投資が比較的高額になる傾向がある。この課題に対しては、長期的な視点での経済性や環境負荷低減効果を消費者に分かりやすく説明し、理解を得ることが重要となるだろう。また、行政との連携を強化し、持続可能な住宅づくりに対する補助金制度の拡充なども検討する必要がある。

今後、渡邊工務店には、さらなる技術革新や新たな木材活用方法の開発が期待される。例えば、AIやIoT技術を活用した木造住宅の性能向上や、木材の新たな加工技術による耐久性・機能性の向上などが考えられる。また、他の地域や企業とのコラボレーションを通じて、持続可能な住宅づくりの知見を広く共有し、業界全体のレベルアップにつなげていくことも重要だろう。渡邊工務店の取り組みが、日本の住宅産業における持続可能性の向上に大きく寄与することを期待したい。