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公開：2024-10-22

Revorfと住友商事が不妊症・不育症検査事業でグローバル展開へ資本業務提携、ネオセルフ抗体検査技術の普及で少子化問題解決に貢献

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• Revorfと住友商事が不妊症・不育症検査事業で資本業務提携
• Revorfの検査技術を住友商事のネットワークで海外展開
• グローバルでの少子化問題解決に貢献を目指す

Revorfと住友商事の資本業務提携による不妊症・不育症検査事業のグローバル展開

株式会社Revorfは2024年10月21日、住友商事株式会社と不妊症・不育症検査事業の全世界展開に向けた資本業務提携を発表した。Revorfが国内で展開している検査事業を、住友商事のグローバルネットワークを活用して海外展開することが狙いだ。日本では不妊症患者が約50万人、不育症患者が約30～50万人いると推定されており、少子化対策の重要な課題となっている。^[1]

Revorfが提供する検査技術は、不育症の原因の約2割を占めるネオセルフ抗体を血液検査で調べることができる。臨床研究では、この検査結果が陽性で適切な治療を受けた群において、不妊症では妊娠率が2倍以上、不育症では生児獲得率が約1.7倍以上高い結果が確認されている。2022年から国内140以上の医療機関向けに展開されており、先進医療として承認された場合は自治体からの医療費補助適用も期待されている。

一方、住友商事は1970年代から医薬関連ビジネスを手掛けており、創薬研究・開発支援や原料供給、販売・マーケティング、製造受託などの総合的なサービスを提供してきた。今回の提携では、Revorfの検査技術の海外における独占代理店権を取得し、海外大手病院グループとのネットワークを通じてグローバル展開を行う予定だ。両社の強みを活かし、日本発の医療技術を活用した新たな医療支援ビジネスの創出を目指している。

Revorfと住友商事の資本業務提携の概要

ネオセルフ抗体について

ネオセルフ抗体とは、体内の正常な細胞や組織を攻撃してしまう自己抗体の一種であり、以下のような特徴がある。

• 2014年にRevorfの共同研究パートナーによって発見された
• 不育症・不妊症や血栓症などを引き起こす可能性がある
• 血液検査で調べることが可能

2020年には神戸大学を中心とする5つの大学病院の協力により、世界で初めて不育症とネオセルフ抗体の関係が臨床研究で確認された。Revorfの検査技術は、このネオセルフ抗体を調べることで不妊症・不育症の原因特定や適切な治療方針の決定に貢献している。今回の資本業務提携により、この革新的な検査技術が世界中で利用可能になることが期待されている。

Revorfと住友商事の資本業務提携に関する考察

Revorfと住友商事の資本業務提携は、日本発の医療技術を世界に広げる重要な一歩となる可能性がある。特に不妊症・不育症の分野では、科学的根拠に基づいた検査と治療へのアクセス向上が急務とされており、Revorfの技術が世界中の患者に希望をもたらすかもしれない。一方で、医療規制や保険制度が国ごとに異なる中で、いかに円滑に事業展開できるかが課題となるだろう。

今後は、検査技術の精度向上や適用範囲の拡大、さらには治療法の開発など、研究開発の継続が重要になると考えられる。また、海外展開に伴い、現地の医療従事者への教育や啓発活動も必要になるだろう。Revorfと住友商事には、単に検査技術を提供するだけでなく、不妊症・不育症に関する総合的なソリューションを提供する存在となることが期待される。

長期的には、この提携が他の医療技術の海外展開モデルとなる可能性もある。日本の優れた医療技術や知見を世界に広げることで、グローバルヘルスの向上に貢献できるかもしれない。Revorfと住友商事の取り組みが、医療のグローバル化と技術革新の促進につながることを期待したい。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「不妊症・不育症検査の海外展開に向けた住友商事株式会社との資本業務提携のお知らせ | 株式会社Revorfのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000019.000075666.html, (参照 24-10-22).

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