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公開：2024-10-26

MiRESSOと大平洋金属が業務提携、ベリリウム製造パイロットプラントBETAの整備で新時代へ

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• MiRESSOと大平洋金属が包括的業務提携を締結
• ベリリウム製造パイロットプラントBETAを整備開始
• 2027年度中のベリリウム生産開始を目指す

MiRESSOと大平洋金属のパイロットプラントBETA整備計画

株式会社MiRESSOと大平洋金属株式会社は包括的業務提携契約を2024年10月25日に締結した。MiRESSOは2023年10月に文部科学省中小企業イノベーション創出推進事業の採択を受け、新たな低温精製技術を用いたフュージョンエネルギーに必要となるベリリウムの生産を目指す取り組みを進めている。^[1]

大平洋金属の製造所内にベリリウム製造のパイロットプラントBETAを整備することで、両社の経営資源とノウハウを活用した事業展開が可能になった。MiRESSOの低温精製技術をプラットフォームとして展開し、リサイクル分野も含む鉱物資源の精製における技術ライセンス事業も展開していくだろう。

パイロットプラントBETAは2027年度中のベリリウム生産開始を目指し、青森県八戸市の大平洋金属製造所内に約300平方メートルの規模で整備される。フュージョンエネルギーを実証する原型炉・商用炉の建設が本格化する2030年代初頭には、年間100トン規模の量産体制を構築する計画だ。

パイロットプラントBETAの概要

低温精製技術について

低温精製技術とは、従来の高温処理に比べて低いエネルギー消費で金属材料を精製する革新的な技術プロセスのことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 従来の製造方法と比較して環境負荷を低減
• 効率的な資源活用が可能
• 幅広い金属材料への応用が期待できる

MiRESSOの低温精製技術は、フュージョンエネルギーに必要不可欠なベリリウムの製造に活用される画期的な技術となっている。特にリサイクル分野を含む鉱物資源の精製プロセスにおいて、従来の技術では対応が困難だった課題解決に貢献することが期待されている。

ベリリウム製造パイロットプラントBETAに関する考察

MiRESSOと大平洋金属の包括的業務提携により、ベリリウムの国内生産体制が確立されることは重要な意味を持つ。特にフュージョンエネルギーの実用化に向けて、安定的なベリリウム供給体制の構築は不可欠であり、BETAの整備はその第一歩として高く評価できるだろう。

一方で、パイロットプラントから量産体制への移行には様々な技術的課題が存在する可能性がある。生産効率の最適化やコスト削減、品質管理体制の確立など、解決すべき課題は多岐にわたるため、両社の緊密な連携と段階的な技術開発が必要になってくるだろう。

今後は低温精製技術の更なる進化と応用範囲の拡大が期待される。特にリサイクル分野への展開は、資源の有効活用や環境負荷低減の観点から重要な意味を持つ。MiRESSOの技術プラットフォームを活用した新たな精製プロセスの開発にも注目が集まるはずだ。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「株式会社MiRESSOと大平洋金属株式会社が包括的業務提携契約を締結 | 株式会社MiRESSOのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000129969.html, (参照 24-10-26).

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